2013年10月 アーカイブ
2013年10月27日 21時53分33秒 (Sun)
影法師
百田尚樹さんの「影法師」読みました。永遠の0の人です。
江戸時代のお話。茅島藩の筆頭家老、名倉彰藏は、元は下士でした。冒頭で、彰藏の親友、彦四郎の死が告げられます。彰藏がそこまで出世した経緯と、剣の達人で、勉強も誰よりもできた彦四郎が何故、落ちぶれ、死んでいったのかが、彰蔵の回想を通して書かれています。
読み終わって浮かんだのが「泣いた赤鬼」でした。勘一(彰蔵の昔の名前)が赤鬼で、彦四郎が青鬼・・・。なんともいえない寂しい気持ちになりました。彦四郎のやり方は・・・私はあまり好きでないですね。
先が気になる話で、すいすい読めます。見所たくさん。武士、百姓、それぞれの覚悟や生き様が鮮やかに書かれています。心情描写が細かくないので、登場人物に親しみを感じなかったのが残念ですが・・・。
最後に袋とじがついてました。終章です。単行本には未収録らしいです。
江戸時代は、ちゃんと剣術があるのがいいですね~。道場での試合や、斬り合いのシーンがかっこいいです。平安はほとんど力押しだそう・・・(^^; 武士道! 敵を前に逃げたら切腹! 正々堂々と戦う!っていうのもかっこいいですが・・・やっぱり、平安のほうが惹かれます・・・w
江戸時代のお話。茅島藩の筆頭家老、名倉彰藏は、元は下士でした。冒頭で、彰藏の親友、彦四郎の死が告げられます。彰藏がそこまで出世した経緯と、剣の達人で、勉強も誰よりもできた彦四郎が何故、落ちぶれ、死んでいったのかが、彰蔵の回想を通して書かれています。
読み終わって浮かんだのが「泣いた赤鬼」でした。勘一(彰蔵の昔の名前)が赤鬼で、彦四郎が青鬼・・・。なんともいえない寂しい気持ちになりました。彦四郎のやり方は・・・私はあまり好きでないですね。
先が気になる話で、すいすい読めます。見所たくさん。武士、百姓、それぞれの覚悟や生き様が鮮やかに書かれています。心情描写が細かくないので、登場人物に親しみを感じなかったのが残念ですが・・・。
最後に袋とじがついてました。終章です。単行本には未収録らしいです。
江戸時代は、ちゃんと剣術があるのがいいですね~。道場での試合や、斬り合いのシーンがかっこいいです。平安はほとんど力押しだそう・・・(^^; 武士道! 敵を前に逃げたら切腹! 正々堂々と戦う!っていうのもかっこいいですが・・・やっぱり、平安のほうが惹かれます・・・w
2013年10月20日 18時41分23秒 (Sun)
王朝序曲 上 誰か言う「千花家ならぬはなし」と
永井路子さんの「王朝序曲 上」読みました。
雅な平安時代の幕が上がるまでの、どろどろした愛憎の話です。我が子、安殿を皇太子にするために、皇太子だった弟の早良親王に罪をかぶせた桓武天皇。その呪いによって病を得た安殿の孤独。
桓武天皇の妻が次々と死に、病にかかった安殿は、次に呪いころされるのは自分だと、ますます追い詰められていきます。そんなときに出会ったのが、亡き母に似た(と安殿は感じた)薬子。妻の母なんですが……。二人はあらぬ関係になり、桓武の耳にも入ることに。
桓武と安殿の、どうやっても相容れない想いに切なくなります……。桓武天皇は、安殿のためを思って権力を与えようとしているのに、安殿がほしいのはそんなものじゃないんですよね。
最大の権力をもった桓武天皇のことを永井路子先生は、よく「王者」という書き方をされているんですが、それが余計に、彼の苦悩と孤独感を浮き立たせている気がします。
あと、大事なのが、藤原真夏と冬嗣の兄弟。
真夏は同い年の緒嗣への敵意から、安殿に仕えるようになったのですが、いつの間にか安殿に献身するようになっていきます。桓武との仲が悪くなっていく安殿をなんとかしようと必死になる真夏を見て、弟の冬嗣はどこか冷めた気持ちでいる。冬嗣は出仕もまだで、誰の味方というわけでもありません。
冬嗣は真夏から安殿と桓武の関係、安殿と薬子の関係、起こった事件などを聞くのですが、彼は誰に属しているわけでもないので、冷静な推測を読者に伝えてくれます。
それにしても、登場人物一人一人の心情描写がうまい……。
これから、冬嗣がどのような心情の変化とともに政治に関わっていくのか楽しみです。帯の「まだ王朝の幕は上がらない」って言葉が好きすぎるw
雅な平安時代の幕が上がるまでの、どろどろした愛憎の話です。我が子、安殿を皇太子にするために、皇太子だった弟の早良親王に罪をかぶせた桓武天皇。その呪いによって病を得た安殿の孤独。
桓武天皇の妻が次々と死に、病にかかった安殿は、次に呪いころされるのは自分だと、ますます追い詰められていきます。そんなときに出会ったのが、亡き母に似た(と安殿は感じた)薬子。妻の母なんですが……。二人はあらぬ関係になり、桓武の耳にも入ることに。
桓武と安殿の、どうやっても相容れない想いに切なくなります……。桓武天皇は、安殿のためを思って権力を与えようとしているのに、安殿がほしいのはそんなものじゃないんですよね。
最大の権力をもった桓武天皇のことを永井路子先生は、よく「王者」という書き方をされているんですが、それが余計に、彼の苦悩と孤独感を浮き立たせている気がします。
あと、大事なのが、藤原真夏と冬嗣の兄弟。
真夏は同い年の緒嗣への敵意から、安殿に仕えるようになったのですが、いつの間にか安殿に献身するようになっていきます。桓武との仲が悪くなっていく安殿をなんとかしようと必死になる真夏を見て、弟の冬嗣はどこか冷めた気持ちでいる。冬嗣は出仕もまだで、誰の味方というわけでもありません。
冬嗣は真夏から安殿と桓武の関係、安殿と薬子の関係、起こった事件などを聞くのですが、彼は誰に属しているわけでもないので、冷静な推測を読者に伝えてくれます。
それにしても、登場人物一人一人の心情描写がうまい……。
これから、冬嗣がどのような心情の変化とともに政治に関わっていくのか楽しみです。帯の「まだ王朝の幕は上がらない」って言葉が好きすぎるw
2013年10月13日 21時25分59秒 (Sun)
時の止まった赤ん坊 下
曽野綾子さんの「時の止まった赤ん坊 下」読みました。上巻読んでから一ヶ月以上たってしまいました。マダガスカルの産院で働く日本人修道女の話です。
深い話でした・・・。日本人修道女の主人公、入江茜(スール・アンヌ)の目を通して日本人とマダガスカル人の価値観の違いが多く書かれているんですが、考えてみれば当たり前だけど、この本を読まなければ考えることもなかったなぁと思うようなことばかりで・・・。
特に時計の話。あるとき、産院の時計と茜の腕時計が壊れてしまいます。でも、ごく普通のマダガスカルの人たちは時計を持っていません。だから時計がなくても生活できるんですが、それを分かっていながら日本人の茜は、時計がないことにどこか不安を感じている。日本では、時計なしで普通の生活をするのは無理ですもんね(^^; 三分か五分おきに時計を見ないと呼吸困難になる日本人のノイローゼ患者の話も紹介されていました。その人曰く、時計の針が進んで、初めて時間が経つ。ということは、時計を見ないと、時間が経っていかないことになるそうです。
時間の経過をあまり感じないマダガスカルでは、人生の時を質で考えられ、時間に追われている日本では、時間の観念は量で計られているのではないだろうか、とのことです。
あとはこの小説になくてはならない小木曽さん。修道院の人ではないです。仕事でマダガスカルに来ている、茜の知り合い。無神論者で、神に仕えている茜に皮肉なこと言ったりする人です。
日本人なのでそこそこお金はあるけど、産院に寄付は決してしない人でしたが・・・日本に帰る前に、うまいこと寄付していきます。貧しい国でどんどん生まれる赤ちゃんを助けて、それは本当にマダガスカルのためになるのかと言っていた小木曽さん。赤ちゃんを助けるべきだと思い直したわけではないでしょうが、本当にうまいこと善人にもならないように嘘をついて結果的に寄付していきました。かっこいい・・・。
ラストがほんとに良かったです。飾り付けないで、自然に、ちょっと心が晴れて温かくなるような・・・なかなかないですね。
こういう小説がずっと後世に残ればいいなぁと思いました。
深い話でした・・・。日本人修道女の主人公、入江茜(スール・アンヌ)の目を通して日本人とマダガスカル人の価値観の違いが多く書かれているんですが、考えてみれば当たり前だけど、この本を読まなければ考えることもなかったなぁと思うようなことばかりで・・・。
特に時計の話。あるとき、産院の時計と茜の腕時計が壊れてしまいます。でも、ごく普通のマダガスカルの人たちは時計を持っていません。だから時計がなくても生活できるんですが、それを分かっていながら日本人の茜は、時計がないことにどこか不安を感じている。日本では、時計なしで普通の生活をするのは無理ですもんね(^^; 三分か五分おきに時計を見ないと呼吸困難になる日本人のノイローゼ患者の話も紹介されていました。その人曰く、時計の針が進んで、初めて時間が経つ。ということは、時計を見ないと、時間が経っていかないことになるそうです。
時間の経過をあまり感じないマダガスカルでは、人生の時を質で考えられ、時間に追われている日本では、時間の観念は量で計られているのではないだろうか、とのことです。
あとはこの小説になくてはならない小木曽さん。修道院の人ではないです。仕事でマダガスカルに来ている、茜の知り合い。無神論者で、神に仕えている茜に皮肉なこと言ったりする人です。
日本人なのでそこそこお金はあるけど、産院に寄付は決してしない人でしたが・・・日本に帰る前に、うまいこと寄付していきます。貧しい国でどんどん生まれる赤ちゃんを助けて、それは本当にマダガスカルのためになるのかと言っていた小木曽さん。赤ちゃんを助けるべきだと思い直したわけではないでしょうが、本当にうまいこと善人にもならないように嘘をついて結果的に寄付していきました。かっこいい・・・。
ラストがほんとに良かったです。飾り付けないで、自然に、ちょっと心が晴れて温かくなるような・・・なかなかないですね。
こういう小説がずっと後世に残ればいいなぁと思いました。
プロフィール
- ☆
- 雨傘蝙蝠と申します。そのまま、あまがさこうもりと読んでください。
最近の記事一覧
カテゴリー
携帯用QRコード