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おれは権現

2014年1月4日 21時12分30秒 (Sat)

あけましておめでとうございます。今年の一冊目は、司馬遼太郎の「おれは権現」です。
戦国モノの短編集です。福島正則の「愛染明王」、可児才蔵の「おれは権現」、花房助兵衛の「助兵衛物語」、飯田覚兵衛の「覚兵衛物語」、木村重成の「若江堤の霧」、長宗我部信九郎康豊の「信九郎物語」、安井道頓の「けろりの道頓」の七篇収録。
私は戦国は詳しくないので、福島正則くらいしかピンとこなかったのですが・・・でも、けっこうマイナーな人たちなんじゃないかなと思います。そんなことなかったら、ごめんなさい(^^;
特に気に入った3つを紹介します。


「愛染明王」
福島正則。秀吉の縁者で、彼に仕えた戦国武将です。
酒乱で、粗暴で、怒ると手がつけられなくて、『なかば、狂人』と評される人ですが、情に厚い。短い話の中で、彼の人柄が鮮やかに描かれています。
書き出しは、「こんな男も、めずらしい」。
正則は子どものとき、ちょっとした不注意で男を怒らせ、襲いかかってきた彼を包丁で殺し、案外簡単に殺せたことから武士になろうと思ったそうです・・・。


表題作「おれは権現」
福島正則の家中、可児才蔵吉良の話。いくつもの首をとった豪傑ですが、これは歳をとってからのお話です。
彼、自分は人間ではないと思っているそうです。軍神として諸国の武士から崇拝されている仏霊、勝軍地蔵(愛宕権現)が人間の姿をとって現れているのが自分らしいです。
妾のお茂代目線で書かれています。お茂代は、才蔵との子がほしい。でも、才蔵は決して子を作ろうとはしない。それは何故か。お茂代が調べるうちに、武将才蔵の臆病だった過去が明らかになります。才蔵はどうして強くなったのか? その答えの中に、彼が子を作らない理由、自分を勝軍地蔵の化身だという理由が・・・。


「けろりの道頓」
この短編集の中で、唯一、武将ではありません。道頓・・・道頓堀!
大阪の道頓堀を掘った人です。阪神タイガースが優勝したときにファンが飛び込むやつです。
道頓堀は有名ですが、この人のことについては、詳しく伝わっていないそうで・・・。でも、彼の容貌や人柄がすごくリアルに書かれています。数少ない資料から導き出した司馬遼太郎さんの想像だと思いますが、道頓さん、いい人です。道頓に限らず、この短編集の主人公はそれぞれ個性的で引き込まれます。
背は高くないけど、顔が大きくて、幼児のような笑顔の道頓。秀吉に好きだった女子のお藻を取られても「けろり」としています。何があっても「けろり」としている道頓ですが、それでも、お藻を忘れたわけではなかったんですね・・・。
道頓堀を掘る話ではありますが、本当のメインは道頓のお藻を想う気持ちでしょうか。


お恥ずかしいことに、教科書以外で司馬遼太郎の本を読むのは初めてだったりします(^^; 図書館で全集をパラパラ見たりはしてたんですが、なにせ、平安時代がないw 少しはあるみたいですが、図書館には見当たらなかった・・・。
でも、短編集ということもありますが、この「おれは権現」、戦国興味なくても面白いです! 某BASARAの武将たちもかっこいいですが、ここに出てくる人たちもかっこいいですよ!w
2014年、いい本でスタート出来ました(*´∀`*)

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