マナー悪い釣り人に困った 県内漁港
2016年1月18日 10時45分34秒 (Mon)
マナー悪い釣り人に困った 県内漁港
◆ポイ捨てや船で用足し
12月初旬、サクラエビ漁船が係留された立ち入り禁止区域で糸を垂らす釣り人たち=静岡市清水区の由比港で
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静岡県内の漁港で釣り人のマナーの悪さが目立つ。漁船の近くで投げ釣りをしたり、係留中の船をトイレ代わりに使ったりして漁師から苦情が相次いでいる。条例などに基づき、立ち入り制限や釣り自体の禁止を打ち出す自治体もあるが、漁業者の行き来を妨げない配慮も求められ、効果的な策がないのが現状だ。
十二月初旬の土曜午後。静岡市清水区の由比港に係留されたサクラエビ漁船近くで、五十人ほどが釣りを楽しんでいた。数百メートル手前には「関係者以外立入禁止」の看板が張られた障害物。タチウオ釣りに来ていた高齢男性は「立ち入り禁止なんて知らない。魚が釣れるならどこにでも行くよ」と悪びれる様子はない。
看板は十月末、漁港を管理する静岡市が市漁港管理条例に基づき設置した。堤防上や護岸での事故防止も理由の一つだが、担当者は「釣り人のマナーの悪さに困った漁師たちの苦情を受けた漁協から依頼された。実質的に釣りの禁止を意味する看板」と話す。
由比漁協によると、船内に弁当などのごみを捨てられたり、トイレに使われたりした漁船は十隻以上。係留のロープに引っ掛かった釣り針でけがをした漁師もいる。漁協の海野剛裕総務部長は「係留中の漁船の近くに切れた仕掛けが残ったままで危険。漁船の航路に向かって投げ釣りする人もいる」と憤る。
10月末に設置された立ち入り禁止の看板=静岡市清水区の由比港で
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カサゴ釣りで知られる沼津市の内浦港も二年前、市が漁協事務所近くを立ち入り禁止にした。漁船の窓ガラスが割られ、船内に備えられた道具が持ち出されるトラブルが続出したからだ。県が管理する焼津(焼津市)や舞阪(浜松市)など八港は、漁業活動に支障がある場所での釣り自体を県条例で禁止している。
ただ違反した場合の罰則がなかったり、罰則があっても実際は口頭注意や看板での呼び掛けにとどめている自治体が多く、由比港のように釣り人の立ち入りがなくならない場合が多い。静岡市の担当者は「鍵付きの柵などでの立ち入り禁止も検討したが、漁師が通る際の妨げになるため難しかった」と明かす。
県港湾企画課によると、焼津港では、漁船が多く係留される区域から一・五キロ離れた護岸の一部に「フィッシングゾーン」を設置し、効果的だったという。担当者は「漁業者との問題も起きていない。転落防止の柵や救命用の浮輪もあり安全だ」と話す。
釣り具業者らでつくる日本釣振興会(東京都)の清宮栄一専務は「多くは、一部の釣り人がルールやマナーを無視した結果。これ以上の規制を受けないよう、マナー向上はもちろん釣り人は漁港の清掃も積極的にしてほしい」と呼び掛ける。
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