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2017年4月 アーカイブ

2017年4月25日 14時06分53秒 (Tue)

まもなくGW

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今年、結構長い間楽しませてくれた桜シーズンも、ゴールデンウイーク前、八重の桜の満開でそろそろ終わりの気配の立川界隈だ。街路樹の花盛りはハナミズキに代わっている。これが終わるとヤマボウシの白い花となり、そうなると梅雨の気配が漂ってくるのだろう。今は晴天なら一年で最もさわやかな季節なのだ。ここを楽しまなきゃ、ね。

冬から春にかけ、今年の相模湾の中深場(水深200~350m)では、桜の開花前、「赤いサカナ」の華盛りとなっていた。けれど、ここにきて「春の暗い潮」が差してきており、なにやら赤→黒い魚へ主流?が変わってきているようだ。実をいうと、そんな沿岸深場で釣れる「黒いヤツ」は鮮魚店に入荷しない魚種が結構ある。だから釣り上げなきゃ食卓にあがらない。そんな希少性?に加え、食べてみると「赤いヤツよりおいしいんじゃない?」と思えるものにも出会えるのだ。てなわけで、暗い潮に乗じて、「黒いヤツらの確保」に挑んでみた。その結果が下の写真。私はものの見事に黒づくめ、華やかさ全くなしだが、きちんと目的達成、よしよし。そのことの次第は、下記にちょっと解説。
 
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いつもお世話になっている小田原の船宿から「ライト深場釣り」として最近人気のある「深場にしては深すぎず、イカ釣り道具ぐらいのタックルで挑める」釣り物にエントリーし、南沖を目指して出船した。桜の開花前にはすぐ港前の沖合に「キンメダイ」の大きな群れが入り込んでくれ、小田原のみならず大磯や茅ケ崎の釣り船を交えて、10隻以上でにぎわっていたのだ。けれど、そんな群れは今はなく、ここよりもはるか南の沖合に小一時間ほどかけて向うのだった。そんな中深場を狙う僚船もきわめてわずかで、かなり離れたポイントに浮かんでいるのを見かける程度。どうやら「春の賑わい」は落ち着きを見せているようだ。はたして、今日はどうなることか、とやや不安の中での開始となった。

第一投目は船中不発。場所を変えての第二投目で、ようやく船中二人にあたりがあった。その一人になれはしたのだが、「か弱い生命反応」で上がってきたのはドンコ…。まあ、黒い魚であまり流通しないおいしい魚ではあるけれど、この先、寂しい結末になるんじゃなかろうか?と思わせる不安な展開での最初の魚種確保となった。船長もここで釣れたのがドンコだけ、ということで、
「あれー、昨日と状況かわっちゃったかなー?」
と言葉を発し、大きく場所を移動。そうした三投目、潮が動き出したのか、それともいいポイントを船長が見つけたのか、その後、ようやく元気な魚信が訪れてくれた。
 
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竿先をガクガク振動させて釣りあがったのは「クロムツ」だった。やったー、これであぶりの刺身、確保っと。
船中何人かにも同様のあたりで、ここでクロムツが何尾か取り込まれた。クロムツが一段落した頃、大きく竿が突っ込むようなあたりがでた。それも何人か、同時のタイミングだった。途中、リールを停止させ、糸を引き出すほどの強さがある。なだめながら引き上げ、水深30mになってもぐいぐい引き込むから、なんとなく魚種を想像はできた。4㎏ほどの「メダイ」である。想像的中!けれど、ほかの二人のこのタイミングでの大きな引きは、1m近いサメ・シマガツオ(エチオピア)だったらしい。サメはともかく、シマガツオも暴れん坊故、最後まで強引な引きを見せる魚なのだ。釣れた魚種が入れ替わっちまってたら、大きく落胆しちまうところだった。ともあれ、俺っち、こぶ締めとやきもの確保だな、っと安堵。
 
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その後、投入のたびにぽつぽつながら、なにがしかの当たりがあった。だが、以前のキンメダイのように一投で多数、こいのぼり状態ではなかなか食いついて釣れてはくれないのだった。そんな中、最初に大きな当たりだけ、途中の引き込み全くなしでオキギスという50㎝を超える長さのシロギスをバカでかくしたような定番外道も釣り糸を白い妙なもので汚しながら釣りあがった。これは練り物の素材とされているのは知るところだから、揚げかまぼこでも作ろーっと。

昼近く、そろそろ、私が設定していた今回の本命魚、「スミヤキ(あるいはナワキリ)こと、クロシビカマス」が釣れないかな?と念じて投入したら、いい当たりがでた。ようやく真っ黒な凶悪な顔つきのスミヤキが釣れたのだった。これで、塩焼き・煮つけ・そぎ切りの刺身あるいはナメロウを楽しめる!この魚、見た目は悪いし、料理にコツがいるのだけれど、脂の乗りは極上、下手なキンメよりうまい、と思っている。
 
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クロムツもスミヤキも歯がものすごく鋭い。スミヤキはおまけに鋭利な針状の背びれなのだ。釣り針を外す際に、歯に指などが触れてしまうと、かなり長い間出血が止まらないことになっちまう。用心していたけれど、どこかのタイミングで手が当たってしまったのだろう、自身の道具周辺はいつの間にか自分の血痕まみれになってしまっていた(痛みはほとんどありません)…かなりスプラッターな状況で釣り続けちまった。

お昼過ぎ、スミヤキの巣窟に当たったのか、3匹同時にヒット。一尾は塩焼き、一尾は煮つけ、一尾はお造りにできるじゃん、と帰港後の算段ができた幸せ時間も味わえた。そして迎えた最後の投入。着底後2-3mほど巻き上げて棚を合わせるといい感じのあたりが出た。最後の投入だからと欲張って数をつけようと誘い続けてから、巻き上げにかかったのだが…。途中水深100mを切ったところで、別の望まぬ魚、サバが横から餌に飛びついて引っ掻き回した感触が。ああ、底近くでかかった獲物が振り落とされちまった!そんな上がった仕掛けには、悪い方の想定どおりやせたサバ1尾。仕掛けを見ると、3本のハリスが切られ、2つの釣り針の餌がない状態だったから、おそらくはスミヤキ5匹が底で喰ったのだろう。けれど、サバが掛かって暴れ、底で釣れてたスミヤキの歯に仕掛けがあたって切れちまったのだろうなあ。結果、その最終投入ではお持ち帰り魚種は一尾も上げることができずに納竿となった(サバは釣り餌として船長さんに贈呈)。

欲深はいけません、ハイ。釣りのたびに未だなにがしかの教訓を得てしまうのだな。

さて料理。スミヤキはかなりおいしい魚ではあるけれど、皮の下にかなりしっかりした骨が埋没しているので、これをうまく処理しないといけないのだ。それで、厄介者扱い?され、一般にはあんまり流通していないらしいが、小田原方面や千葉の漁港周辺の水揚げのある地元では漁師さんたちの間では、人気なのだ。ちゃんと「骨切り」をすれば、丸のままの塩焼き・煮つけが最高と評価されていることは伝え聞くところだったのだ。

船宿の親方曰く、
「そんなことしなくても、30分、圧力鍋で煮つけりゃ、骨ごと食えて旨い!」
と言っていた。だが、うちの娘は
「缶詰の魚の骨、あれって苦手なんだよね」
というので、自分の技量で最大限できる間隔での「骨切り」に挑んでみた。これが実は「快感」だった。魚の内臓と頭を落としたのち、黒い棒状の魚体の皮側から中骨の間にある埋没骨を数ミリ間隔で包丁を入れて断ち切る。このときのコツコツ・プツプツ切れる感触がたまらない(どこか、変な人なのかなあ?)!

人生50年を過ぎても、まだまだ初めて経験することがあるのであるなぁ。

2017年4月12日 16時33分54秒 (Wed)

しらせ帰港

長い南極への船旅を終え、砕氷船「しらせ」が日本へ帰ってきた。第57次越冬隊および第58次夏隊の荷物を搭載したしらせは、桜吹雪舞う大井ふ頭で昨日から荷下ろしを開始している。
 
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毎年この季節の定番行事で、仕事柄、自身が南極へ出かけてなくとも、なにがしかの業務発生で、荷下ろしに立ち会うことがあるのだ。
 
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搭載されていたコンテナが下され、舷側に並べられ始めていた。そのうちの一つ、冷凍コンテナに用事があったのだ。57次越冬隊の生活係の一つに「漁協」というのがあって、私のような「釣りキチ(あるいはバカ)」隊員が少なからずおり、

「氷の下の海の未知なる魚、まだヒトが見たことおないような生き物にであえないだろうか?」

と夢を膨らませ、2mほどの厚さの氷に穴をあけて挑戦しているのだ。57次の漁協もまたそうで、今回、観測隊の漁獲記録更新の大物、「ライギョダマシ」を釣り上げ、それをきれいに冷凍状態で持ち帰ってくれたのだった。
 
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一般にはあまりなじみがない名前かも(雷魚はおなじみの淡水外来魚で、+ダマシだから、「似たようなもん」という意味合い。だから、どことなく「ぬるっとして(まあ、魚は大概ぬるっとしているが)斑紋のような模様があって、歯のある肉食系の魚」とイメージできれば正解?)。近い仲間に「マジェランアイナメ、あるいは商品名メロ」としてアルゼンチンやチリあたりから輸入され流通している煮つけがおいしい魚(一昔前は「ギンムツ」と銘打って売られていたかも)がいる。ライギョダマシはどんなものなのか?自身は食したことはないので(50㎝に満たない幼魚(通称:コドモダマシ?)を釣り上げたことはあるけど)説明できない。けれど、南極海に暮らすアザラシが1m以上の大魚を咥え、誇らしげに海氷上へ顔を出している写真を見たこともあるので、案外イケルのかもしれない。ただ、自身は南極海の氷の下で釣れた魚に関し、一度も「いい印象」を持ったことがないのだ…。私にとってはこれまで出会ったどの魚も「妙に鼻につくニオイ」を発している気がして、忌諱してしまうのだなあ。周辺の隊員にさばいてお造りにして食わせたり、てんぷら・から揚げを提供したりもしたけど、ねぇ。
(注:あ、もちろん「熱ショックたんぱく質(Heat shock protein) 誘導実験など、ちゃんとした?科学研をやった後の魚体を有効利用すべく、食したという記憶です…)
 
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全長150㎝以上、重量50kg以上だったとの情報があり、わたくしがその標本の「嫁入り先」の手配をおこなった。嫁ぎ先は「葛西水族園」だ。冷凍標本はこのあと、必要な科学研究試料をとって、液浸標本として固定・処理され、おそらく、今年中には水族園で一般展示されるに違いない。
 
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大魚は2mほどの「棺桶」状の木箱に、ビニルシートでくるまれて、それが輸送途中にこすれて痛まないように、何重にも古い布団や毛布にくるまれた状態で安置されていた。凍結状態だから、箱を開けて状況確認したときの写真ではわかりづらいが、ヒレや魚体には全く損傷なく日本へたどり着いてくれたようで、「氷のベールから解き放たれて」展示公開されるのが楽しみだ。
 
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業務を終え、ちょっと早めに立川市に帰り着いた。自宅そばの線路沿いには2mほどの背丈になったアブラナが満開。

「もう、初夏も遠くないのだな」

と思いながら、我が愛する悪ガキ息子を学童保育所へ引き取りに向かったのだった。

2017年4月6日 8時45分24秒 (Thu)

新学期、春スタート

4月はじめ。開花宣言から2週間経過してようやく立川周辺の街路樹の桜も咲きだした。開花宣言から続いた「花冷え」のおかげ?学校の始業式・入学式に桜の花咲く風景がちょうどいい具合になった平成29年度の開始、って感じである。ただ、妙なことに週末ごとに悪めの天候となって、なかなか休日にお花見弁当を広げるっていう状況にはなってくれない。
 
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春休み最後の終末となった先週、新潟へ家族とともに、今年の冬の片づけがてら、出かけてきた。今年の新潟は例年よりも雪が少ない春の始まりを迎えているようで、県境の上越でも、急速に残雪の雪解けが始まっていた。それでも、まだ子供の背丈ほどは残っていたのであったけれど。
 
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樹木の生え際から雪が溶け、山の斜面には穴が開きだした様子も見えるから、もうすぐ半年間の眠りから目覚めた植物たちの「緑燃ゆる季節」も遠くないのだろう。

 
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新潟市は無論、この季節に雪など残ってはいないけれど、この冬の間に新潟の家で生じてしまった床暖房の故障修理完了のチェック、雪の影響で倒れてしまった『竹垣』を修復して戻ってきた。家の周りでは柳が芽吹き、梅は満開。春の草花も芽生え始めていた。そのなかでひときわ目立ったのがメキシコマンネンソウ。外来植物だけど、海からそれほど離れていない基本砂丘上となる家の立地環境が合っているのだろうか、ヨモギやヒメオドリコソウよりも、ここ最近、勢力を増してきている気がする。そんな雑草たちをながめていて、ふと
「そういえば、この季節に顔を出す定番、ツクシ、まだ見てないなあ…」
ということに思い当たった。犬の散歩ついでに近所の公園をそれとなく探したら、それはちゃんとあるべきような場所で見つかった。
 
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立川に戻って、自宅周りでもツクシを探してみた。探し出そうとすると意外に見当たらない。犬の散歩ルートの道端や庭先には全く見つからない。通勤途中の道脇にもない。諦めかけ、職場について自転車を駐輪場においた。その脇に、ツクシが芽生えたのをようやく見つけたのだった。そんな話を娘にしたら、
「モノレール下の交差点、中央分離帯のグリー―ベルトにいっぱい生えてるよ。どこかのオジサン、いいカメラで立ち止まって写真撮ってたから、なにやってるのかな?と思ったら、ツクシの写真を撮ってたみたい」
​季節柄、あるいはここ最近のニュースで報道もされているように「不審なオトナ」が増えてしまう頃合いでもある。
 
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カメラ片手に街をアヤシイ風情で行ったり来たりしている姿に、誤解され、通報されちまわないようにしなきゃ、いかんのだな。

プロフィール

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プロフィール
極地で水の中とその周辺で生きている生き物を対象とした生態学を探究中。

北極や海が冬に凍るオホーツク、はたまた夏の南氷洋で氷とともに生きるアイスアルジー(海氷藻類)の研究に携わった後、これまでに日本南極地域観測・越冬隊に3回、夏隊に5回参加しながら南極の湖の野外調査研究を続けている。
性別
男
血液型
O型
自己紹介
極地研究所に職を得て以来、地球の北や南の極地でなぜか騒々しくドタバタ・ジタバタしながら動き回る生活を四半世紀以上続けてきたことに気づいてしまった。現在は、南極でひそやかに輝く湖たちと付き合ってきたせいか、年齢相応の落ち着いたオトナになっているような気がする。
趣味
釣りと料理、最近、家事一般雑事など、多趣味になりつつあるのが困ったところ
特技
自転車操業、せっかちで多動症のようなところで人生をやり過ごしているような技
職業
国立極地研究所 生物圏研究グループ・総合研究大学院大学 極域科学専攻 教授

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