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バリ島旅行記5 グヌンルバ寺院

2016.10.15
 2度目のバリ島旅行です。宿泊地をウブドにして、前回には行けなかった所を見学することとHPを作りながら調べたことを確認する旅です。
 初日は、真夜中にホテルに入っていますので、ウブドの周辺から。ウブド宮殿の近くにあるグヌン・ルバ寺院を訪れました。旅の行程はこちらをご覧ください。
 
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グヌン・ルバ寺院 Pura Gunung Lebah Parahyangan Jagat Payogan Agung Gunung Lebah

 ウブド発祥の地といわれるグヌン・ルバ寺院は、ウブド王宮から車で10分程度です。
 Campuhan川渓谷のすぐ傍にあり、自然度が高く気持ちがいい所です。
 参拝は、サロンを準備して正装でないと中に入れません。2014年に改修が完成したとのことで、大変美しく、奥の境内まで見わたせます。彫刻、彫像とも、精密で、バリ島の中で群を抜いています。グヌン・ルバ寺院地図にリンク
 ウブドに来たらぜひ!一押しです。
グヌン・ルバ寺院map ⇒

 グヌン・ルバ寺院には、ラヤ・ウブド通りから下っていきます。駐車場があり、そこから降りて坂道を下ると、緑に囲まれたグヌン・ルバ寺院が見えてきます。
 近くには、アントニオ・ブランコ美術館があります。ラヤ・ウブト通りの反対側でグヌン・ルバ寺院から歩いて2分の距離です。
木の上のクルクル kulkul Pura Gunung Lebah
木の上のクルクル kulkul
グヌン・ルバ寺院の駐車場の近くにクルクルがありました。これが塔を建てずに大木の上に設置してあります。こんなクルクル塔もあるのだと知りました。
 ●クルクル塔:バレ・クルクル bale kulkul → 警鐘塔。堅い木に割れ目を入れてつくった木製ドラム。集会や緊急事態、公式行事等がある時にこれを鳴らして村人に知らせる。

寺院近くの私立学校の門 Pura Gunung Lebah
寺院近くの私立学校の門
同じく、駐車場の近くに建物があって、ビジターセンターなのかと思いました。子供たちがいて、バイクが整列してあって、学校でした。

Pelang Kiran = プランキラン Pura Gunung Lebah
Pelang Kiran = プランキラン
 校門に設置してあった、プランキラン。供物置きです。バリでは、一日の始まりはまず供物を捧げることから始まります。朝、ウブドを散歩していると家の前の道端にこの供物を捧げていました。モンキーフォレストのサルが持っていってました。チャーターカーの中にも置かれています。見せてもらいましたが、香りのする花を入れていました。
 供物はチャナン canang といって、バナナの葉を四角や三角にきれいに折って、その上にご飯やココナツの果肉、花びらなどをのせて作ります。天界の神々には朝捧げ、地下界の悪霊にはチャル Caru といって夕刻に捧げるのだそうです。

Pelinggih Tumbal トンバル Pura Gunung Lebah
Pelinggih Tumbal トンバル
 バリ島では、商店、ホテル、家々によくこのような祭壇が設けられています。いくらでも見られるのにこれが何かを紹介しているサイトがありません。ガイドさんに聞いたら「トンバル」だといいます。トンバルは「魔除けの札・絵」だとは知っていました。スペルを書いてくれというと「プリンギー・トンバル」。家々の守り神ということでしょう。



チャンプアン橋 champuhan bridge
チャンプアン橋 champuhan bridge
 私は寺院の中に入り、相方はサルンがないため外でゆっくりしていたのですが、この川で沐浴をするバリ人夫婦がいたそうです。チャンプアンとは川の合流地点の意味で、チュルク川とウォレス川が交差する地点。画家ウォルター・スピースは一時期このあたりに住んでいたそうです。

グヌン・ルバ寺院 Pura Gunung Lebah
グヌン・ルバ寺院 Pura Gunung Lebah
 豊かな自然の中に建たずむグヌン・ムバ寺院。自然と寺院が一体化して見えるのがグヌン・ルバ寺院の魅力です。

猿王の魔除け Pura Gunung Lebah
猿王の魔除け
 グヌン・ルバ寺院の山門の脇には猿王の守護神が立っていました。
 実はこの写真を撮った後に、サルンなしでは境内に入れないとなり、街中に買い出しに出かけました。腰巻きの布が1000円程度、腰紐と合わせて1800程度にまけてもらえました。

外庭 jaba と 中門 kori Agung Pura Gunung Lebah
外庭 jaba と 中門 kori Agung
 パドゥラクサ padlaksa は、寺院の神々の領域と人の領域を隔てる屋根状の石造装飾を上部にのせた門。中央のコリ・アグンは山の形をしています。グヌン・ルバ寺院の中門は、波形模様が離れていないで連結しているのが特徴です。通用門は、縦型で屋根のついた門になっています。ここをくぐると外庭 jaba から 中庭 ジャバ・トゥンガー jaba tengah に入ります。
 バリ島寺院の境内は神の領域と人の領域に分かれています。神の領域は内庭 ジェロアン jeroan、人の領域は外庭と中庭です。
⇒バリ島の寺院施設も合わせてご覧ください。
 ●外庭:ジャバ jaba → バリ・ヒンドウー寺院には外庭と内庭は必ずあり、人々が神と交流する領域。
 ●中門:コリアグン kori agung → 神々の領域を隔てる中門。神の住むマハメル山の山腹を表す。中央の扉は御神体の出入り用。


神の降りる座 gedong paruman Pura Gunung Lebah
神の降りる座 gedong paruman
 寺院には、屋根の下に椅子だけがあり、人が使うためのものではないような施設があります。これは、祭事の際に神が降臨し人々と交流するためのものです。
魔女 Pura Gunung Lebah
魔女
 グヌン・ルバ寺院の中庭 ジャバ・トゥンガー jaba tengah に立つ女性の像です。さて、何を表しているのかは不明です。怖い顔をしていますから、ドゥルガ神かもしれません。
水の神、ウィスヌ神 Wisnu  Pura Gunung Lebah
水の神、ウィスヌ神 Wisnu
 ヒンドゥー教での三最高神の一人、ウィスヌ神。水の神様です。手に杓のような武器を持っています。水の神だから、青く描かれている、どこの像でもそうならわかりいいのですが、そうとは限りません。
火の神、ブラフマ 神 Brahma Pura Gunung Lebah
火の神、ブラフマ神
 ヒンドゥー教での三最高神の一人、ブラフマ神。火の神様です。手に棍棒のような武器を持っています。ここでは、赤く描かれていますが、どこの像でもそうなわけではありません。
金箔の板絵 Pura Gunung Lebah金箔の板絵 Pura Gunung Lebah
金箔の板絵
 バレに金色の板絵が3枚飾ってありました。この絵は子どもを手にしている老人?に見えますが、何か物語のモチーフなのでしょう。もう二つは王子と王女らしく板絵でした。

バロンとランダ Barong & Rangda Pura Gunung Lebah
バロンとランダ Barong & Rangda
 一方が壁になっているバレ状の建物には、それぞれ金箔で金色に仕上げられた板絵が飾られています。その中でも、この「バロンとランダ」板絵が緻密で美しい。寺院改修前には、バロンとランダが安置されている倉庫の扉にこの板絵があったということです。そんなに建物に厚みがなかった気がするのですが....。

神の降りる座 gedong paruman Pura Gunung Lebah
神の降りる座 gedong paruman
 中庭 ジャバ・トゥンガー には、神の降りる座が設けてあります。これはオダラン(寺院の創立記念日、お祭り)の際に、信者と神が交流するために人々が多数入れる場所にあると思われます。
 ●中庭:ジャバ・トゥンガー jaba tengah → 3つの領域を持つ寺院において、神々の領域と人々の領域のバッファーゾーン。奉納舞の多くはここで演じられる。

割れ門 candi bentar:チャンディ・ブンタル Pura Gunung Lebah
割れ門 candi bentar:チャンディ・ブンタル
 グヌン・ルバ寺院では、中庭 ジャバ・トゥンガー jaba tengah と内庭 ジェロアン jeroan の境に割れ門がありました。この位置に割れ門があるというのも珍しく、またゲートがついてあるのも見られません。ゲートの文様は獅子です。
 ●割れ門 → 神聖な領域を示す門。通常は中門より通りに近い。左右対称で内側の向き合う面は磨かれている。神の住むマハメル山の土台を表す。魔除けの意味も持つ。

ウィジャダリ(天女) Wijadari Pura Gunung Lebah







ウィジャダリ(天女) Wijadari
 池が設えていて、天女像が置かれていました。内庭 ジェロアン の奥の段への立ち上がりの場所です。グヌン・ルバ寺院は2014年に修復したので、境内の施設、石像などが大変美しい寺院です。また、こんなに石像が建ち並んでいる寺院もめったに見られません。

メル塔とデウィ・サチ、ハヌマン神 meru、Dewi Sachi、Hanoman Pura Gunung Lebah


7層のメル塔とデウィ・サチ、ハヌマン神 meru、Dewi Sachi、Hanoman
 グヌン・ルバ寺院のもっとも格の高いメル塔です。内庭の正面に向かって右側のカジャ・カギン(アグン山の方角そして、太陽の昇る東)に建っています。
 このメル塔は他の寺院のメル塔と違った特徴があります。まず第1層にボマを彫り込んでいること、葺き屋根が小ぶりであり、かつ下面の揃え方が少し上向きにしてあることからかなり違っう印象を与えます。また、第2層以上の壁に全て飾りが付けられています。
 台座には亀神、次に龍神が2体配置されています。ウルン・ダヌ・バトゥール寺院の11層のメル塔よりも大きく配置されていました。


龍神像 Pura Gunung Lebah





龍神像
 グヌン・ルバ寺院は、内庭 ジェロアン jeroanの奧を一段高くして神に直結する施設をまとめてあります。この上は信徒であれども通常は上がれません。その階段脇の龍神です。階段の手すりの部分が龍の胴体になっています。胴体の上に「ルシ・マルカンジャ」の像が立っています。



高僧ルシ・マルカンディア Rsi Markandeya Pura Gunung Lebah
高僧ルシ・マルカンディア Rsi Markandeya
 グヌン・ルバ寺院には「ルシ・マルカンディア」の像を見るために来ました。ルシ・マルカンデイアはジャワの高僧で、アグン山に登り「5つの金属」を埋めたという人。高僧を慕って人々がバリ島へ同行しました。チャンプアン川と美しい渓谷に心をひかれたマルカンディアはこの地で瞑想し、信者とともに寺院を建立しました。この地には、多くの薬草(バリ語で薬=オバット)が生えていて、これがウブドの名前の由来となったということです。人々の一団はこの地を開拓しながら、ルシ・マルカンディアのアグン山からの帰りを待つことにしました。これがウブド発祥のいわれです。
 ルシ・マルカンディアは、バンジャールとデサ(村)の組織、潅漑システム=スバックの基礎を造った人と伝えられています。バリの寺院で人間の像は見ません。この像はデウィ・サチの左手に位置し神と同等に扱われています。この地の人々に今も親しみと尊敬を集めているのだと思います。
 ※寺院改修前のマルカンディアの石像は、バレの前に立っていました。中庭にあったのだろうと思います。前の像はかなりヤセギスの身体でした。

メル塔とデウィ・サチ meru & Dewi Sachi Pura Gunung Lebah




メル塔とデウィ・サチ meru & Dewi Sachi
 7層と3層のメル塔の前に立つサチ女神、水の神様です。水瓶を手にしています。ウィジャダリ(天女) と衣装は似ていますが、髪飾りと王冠がりっばで違いを見せています。このデウィ・サチは石像でかつ彫りがしっかりしていて、バリ島でもっともりっぱなデウィ・サチなのかもしれません。サチ神は階段に付けられている龍神の胴体に立っています。足元に照明がつけられています。夜の闇に浮かび上がるデウィ・サチはさぞかし美しいことでしょう。


ハヌマン神 Hanoman Pura Gunung Lebah






ハヌマン神 Hanoman
 7層のメル塔の近くには白猿神ハヌマンが立っています。ハヌマンは風神ヴァーユの子、「ラーマーヤナ物語」で、王女シータを助けるために大活躍します。ケチャ・ダンスでも欠かせない登場人物です。バリ人は猿が好きです。ガイドさんから、バリの名は猿に由来するという説もあると聞きました。バリでは「h」は発音しませんので、アノマンと呼ぶそうです。 

シワ神のパドマサナ Padmasana Pura Gunung Lebah






シワ神のパドマサナ Padmasana
 グヌン・ルバ寺院のパドマサナはいたるところにボマなどの彫像が付けられています。天界にいる怪物たちにシワ神が守られているとでもいいたいのでしょうか。最上段椅子のあたりに飛天もいます。金色に輝くシワ神の像が椅子に付けられています。肘掛けの部分は龍神で大きく口を開けています。
 ●パドマサナ:padmasana → 太陽神スリアもしくはシワ神の玉座。最上部は椅子になっている。常にガジャの方角であるアグン山を背中にし、境内の奧・もっとも高貴な位置に建てられる。

3層のメル塔 meru Pura Gunung Lebah
3層のメル塔 meru
 この3層のメル塔もグヌン・ルバ寺院らしく彫刻が数多く刻み込まれています。他の寺院では見られない特徴です。
 ●メル:meru → 奇数層の屋根を持つ塔。高さは神格を表す。神の住むマハメル山を表す。砂糖ヤシの毛で屋根をふいている。中空で人が入ることを前提として建てられてはいない。
奥の院にあるバレ bale Pura Gunung Lebah
奥の院にあるバレ
 内庭 ジェロアン にある寺院施設は、それぞれの距離が近いのがグヌン・ルバ寺院の特徴です。

グヌン・ルバ寺院 ジェロアン jeroan:内庭 Pura Gunung Lebah
グヌン・ルバ寺院 ジェロアン jeroan:内庭
 グヌン・ルバ寺院、ジェロアンの奥の院の配置はこのようになっていました。
 ●内庭:ジェロアン jeroan:内庭 → 神々の領域で、ヒンドウー教徒の参拝客であっても通常は入れない。パドマサナやメル塔が配置される。

グヌン・ルバ寺院の話題

グヌン・ルバ寺院の名前の由来

 グーグルマップで検索した時には「Parahyangan Jagat Payogan Agung Gunung Lebah」と載っていました。今は、Pura Gunung Lebahと表示されます。名前を調べてみたら、Parahyangan と Payogan はわかりません。Jagat は宇宙です。Gunung は、山。Lebahは、蜂 でした。Gunung Lebahで「小さな丘」を示すようです。
 寺院は川と小川に挟まれていて、その合流地点にある丘がGunung Lebah だそうです。グヌン・ルバ寺院は、地球のエネルギーを集中させるといわれています。Jagat のついている寺院は、たいていそうです。いわゆるパワースポットなのでしょう。ルシ・マルカンディアが寺院を建ててから800年後、高僧ダンヒャン・ニラルタが、グヌン・ルバ寺院を拡張したとのことです。ニラルタはタナロットやウルワツ寺院と関係が深い僧です。
 ちなみに、ガイドさんに「ルシ・マルカンジャはバリの歴史の教科書に載っているのか?」とたずねたら、載っているとのことでした。
○Link-高僧ルシ・マルカンディア informationcenter-APA
 


   

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海外旅行でドイツ・フランス・ベルギー、バリ島、シンガポールを訪れました。
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