俺に普通の日常を!
第1章 俺の日常に変化が・・・
『ハッピバースデーイトゥーユ~、ハッピバースデーイトゥーユ~、ハッピバースデーイディーアいーぶき~、ハッピバースデーイトゥーユ~』
パン パン
『おめでと~』
「あ、ありがとう」
俺がローソクの火を吹き消す前にクラッカーを鳴らされたので火を消すタイミングを失ってしまった。
誕生日を祝ってくれるのは嬉しいが俺は2人の服装のせいで素直に喜べない。
俺の誕生日は2月26日だ。
そして今日は俺の誕生日、つまり2月26日だ。
しかし妹は2人とも夏用のしかも肌の露出がハンパない服を着ている。
そして妹が夏用の服を着ているせいで真冬なのに室内の気温は32℃だ。
エアコンにヒーター、ホットカーペットの上にコタツという状態で俺のバースデイパーティーをやっている。
俺はセーターなどを着ているのでさっきから汗が止まらない。
しかし妹達が「暑かったら服脱いじゃお」とか自分のスカートを下ろそうと手を腰に当てながら言っているので俺は暑いのを我慢している。
しかし暑すぎる。
俺は妹が両隣で腕にしがみついているから動くことができず暑さのせいで頭がくらくらしてきた。
やべっもうだめだ。
ドサッ
妹達が何かを言っているがまったく聞き取れない。
それにどんどん声が遠くなっていく。
ここは俺の部屋のベットの上だな。
まだ良く見えないが俺の上に乗っていると思われる妹2人がジャンケンをしている。
どうなったのかは分からないが後ろにいたほうが俺に近づいて来る。
り、凛?
ジャンケンで勝ったのは凛だった。
そして俺の背中に腕をまわし膝で俺の太股を挟み腰を少し上げる。
俺の顔を一瞬見つめてから目を閉じて顔を近づけてくる。
も、もしかしてこれって、く、くそ、身動きが取れない、く、来るな。
「―」
キ、キスしてきやがった。
しかも男子はあまり気にしないが今のは俺のファーストキスだ。
ど、ど、ど、どうしよう。
こんなの死んだ母親と父親が見たら悲しむぞ。
というのも俺達の両親が死んだのは8年前の今日だった。
つまり俺の誕生日、俺の誕生日プレゼントを買いに言った帰りに事故で前の座席に座っていた2人だけが…
俺を含めた3人が硬直している間にそんなことを思い出していた俺はやっと口を開けて言った。
「り、凛。このやろ~」
俺がそういうと2人が再び動き出す。
「え、お、お、お、起きてたの?」
まさか凛のやつ俺が起きていることに気づいていなかったのか?
キスされた時に力を入れてた気がするが・・・
あのあとは結局ほとんど2人とは会話もせずに食事をして寝て1日を終えたわけだが、なぜか今日の朝はいつもと態度が同じだった。
まったくもって鬱陶しい。
俺はバカみたいなことを言っている妹2人を無視して学校に行くため家を出た。
だが妹2人は「一緒に行こうよ~」とか言って俺の体にくっつこうとしてくる。
お前らどこの世界に腕を組んで一緒に登校する高校生の兄妹がいんだよ。
「くっつくなよ」
俺は変な誤解を生みそうだったので走って妹2人から逃げる。
2年前に憲法第9条が改正されて去年からこの日本にも軍ができたので男子は高校卒業もしくは中学卒業後に2年間、日本国防衛軍に入ることが義務となったせいで学校でも体力トレーニングが増えているのは嫌なことだがこういう時にはありがたいことだ。
「よう、どうしたんだ東?そんなに息を切らせて」
俺が教室に入るなりバカの谷山が俺に話しかけてくる。
それを俺は無視して自分の席まで行く。
だが谷山はあきらめずしつこく話しかけてくる
『―キーンコーンカーンコーン―』
チャイムが鳴ったので俺にしつこく話しかけていた谷山はあきらめて席に戻る。
「ふわぁ~」
俺は3時間目が体育で4時間目は国語という時間割で今はちょうど4時間目なのだが体育のあとで疲れているのに国語という暇な授業で俺はあくびが自然とでる。
俺の席の斜め前を見ると谷山が爆睡している―怖いことで有名な越後の授業で―机の横に越後が来た。
ボコっ
教科書で殴られてるし。
「いってぇー。何すんだよコノヤロー」
おいおい、越後に「コノヤロー」はさすがにマズイだろ。
「授業中に爆睡していてなんだその態度は?まず先に謝罪をしろ。まぁ謝っても居残りに変わりはないがな」
「じゃぁ、謝りません」
あいつ、悪いのはテストの点だけじゃなく頭も悪い救いようのないバカだったんだな―まぁ、谷山がいると授業中も退屈しなくてすむけどな、そう考えたらクラスに一人はああいうバカがいたほうがいいのかもな。
「東、食堂行こうぜ~」
バカの谷山幸樹が話しかけてくる。
「お前いつもパンじゃなかったか?。俺も今日はパンだし」
俺は断りながら鞄の中に手を入れてパンをさがいている。
「いやぁ、実は2時間目に自分のパン食っちゃてさぁ」
谷山がバカなことは知っていたがここまでバカだったのか、と思いながら谷山の2時間目の行動を思い出す、そういえばあの時腹を押さえてトイレ行ってたな。
「じゃあ、1人で行け」
あれ、パンを入れていたはずなのにない。
「実はお前のパンは3時間目終わってから食ったんだ。まぁ、美味しかったぜ。あの期間限定のランチパック!」
俺はムカつき谷山の臑に蹴りを入れて今日は帰りのバス代しかない俺は谷山に今日のの所持金を聞く。
「えーと360円ぐらいかな」
「よし、じゃぁ購買行くか」
と言いながら立ち上がり俺についてきた谷山は「食堂行こうぜぇ」などとほざいているが、俺はそれを無視して購買に行く。
購買に行く途中の階段で、谷山が階段の下の方で足を一段下に落とす瞬間もう片方の足を俺の右足ですくい上げ怪我をしないように後頭部を手で押さえ左足を持ち上げ背中から地面に下ろし胸ポケットから谷山の財布を取り出し、その時財布を取り出すと同時に谷山の右足首を踏み、変な方向に曲げておく。
俺は購買で180円のパンを2つ買い廊下で歩きながら食べる。
階段を登っているとさっき俺のオリジナル術で倒し、まだ右足首を押さえている谷山がいたので、俺はパンのゴミとレシートを谷山の胴体と押さえている右足の間にわざと落とす。
すると谷山が泣きながら―おそらく昼飯のことで―殴りかかってきたので、体を左にそらし右ストレートを右手で左から止めて少し谷山の腕を引き俺が背後を取る姿勢にして左手で谷山の右肩に一発攻撃し、前に倒れそうになったのを右足ですくい上げて谷山を転かす。
谷山は右肩を押さえているが、俺が去年、日本国防衛軍特殊部隊の1人に習った護身術の1つだからな、仕方がないだろう。
5時間目が始まる頃には谷山も肩の痛みがマシになってきたらしく教室に戻ってきていた。
もう授業が始まって5分ほど経つが英語担当で俺たちのクラスの担任の後藤はまだ来ない。
クラス1の優等生、石川が職員室に行くと行って教室を出たが教室に戻ってくるときなぜか、国語担当の越後と一緒に戻ってきて、越後が教室に入り、後藤が急な出張でいないので4時間目の続きをすることになった。
また国語か、とおそらくクラスの3分の2が思っただろう。
俺は国語は結構できる方なので授業を半分聞かずに去年の事を思い出していた―去年までは妹たちは叔母さんのところにいたので俺も一人暮らしだったんだが、今年になり、妹二人がこの高校に進学するとかで俺の家に住み着くようになって…あとは、日本国防衛軍特殊部隊強襲少尉で対武器使いの護身術を教えている影山さんに会って特別に護身術を教えてもらったな…などと思い出しているうちに5時間目の終わりのチャイムが鳴った。
休み時間は10分しかなく、石川にさっきの時間のノートを見せてもらって写していると、休み時間が終わってしまった。
6時間目は世界史で担当は如月だった。
如月はもうこの学校に7年ほどいるが初めてこの学校に来た時と見た目がほとんど変わってないという噂がある。
如月は10分ぐらい経ってから、昨日のニュース―500年前ぐらいにイギリスで失踪したアレックス・ブラフォード3世の遺書がこの東京で見つかったというニュース―のことを話し始める、しかもなぜか自分の事のように言っている。
結局それだけで授業が終わってしまった。
帰りは谷山は居残りだったので1人で帰ることになった。
学校を出て車のあまり通らない道を帰っていると…
タタタタ
と誰かが走ってくるような音が2人分聞こえてくる。
そして何かがジャンプするような音が聞こえたので俺の真ん前に出ている影を見ると俺の左右に腕らしきものがあり頭の上では腕らしきものがクロスになっていて、ポニーテールの頭とツインテールの頭がある。
「おにーちゃ―」
俺は髪型の違いでわからなかったが、声で凛と里香だということがわかった俺は逃げるために走り出す。
逃げている途中に背後を見ると2人は残念そうな顔をしている。
俺は全力で走り家に着くと急いで着替えてバイト先に向かう。
俺は喫茶店でバイトをしているで,平日のこの時間は学生が多いし、たまにクラスのやつもいるからめんどくさいが、この辺で高校生を雇ってくれる場所では時給が高めだからここでバイトをしている。
喫茶店までは、俺の住んでいるアパートから歩いて15分ぐらいの位置にある。
喫茶店に着いた時間は俺がいつも働き始める時間より15分ほど早かったので、少しの間、携帯でメールの返信などをしていた。
おっと、もうこんな時間だ―時計には4時30分と表示されている。
俺はいつも食器洗いなどをしているが、ここのバイトも2週間目なので接客を任されることになった。
からん、ころん
「いらっしゃいませー」
あ、うちの制ふ…げっ、俺のクラスの相川と向田だっ。
「あれ、まさか東?」
ちっ、バレてしまったか、これが谷山に知られてしまったら…
「お客様こちらの席にどうぞ」
俺は苦笑いしながら4番に誘導する。
俺はカウンターに戻り2人分の水とおしぼりをトレイの上に乗せて4番テーブルに持っていき、注文を聞きカウンターにいる店長に注文を書いたメモを渡し、3番テーブルに紅茶を持っていく。
からん、ころん
あ、また客が来た。
「いらっしゃいませー」
俺はカウンターあたりにいたのでドアが開くとちょうど客の姿が見えないが、今回は位置的にズボンだけ見える、しかもそのズボンもうちの制服で、その生徒が1歩踏み出すと顔が見えた。た、谷山かよっ。
「お客様こちらにどうぞ」
俺より1週間先にここで働き始めたという高校生アルバイトの神崎さんが谷山に言う。
「いや、待ち合わせなんで」
と言いながら谷山は2人の高校生らしき人が座っている席に座る。
あの制服は…確か、評判が悪いことで有名な私立滝峰高校と私立崎岡高校の制服だったような…で、その中にうちの学校、県立秋羽付属が入っているぞ。
俺はしばらく硬直したみたいになっていたが店長が「2番テーブル空いたよ」と言ってきたので金縛りが解けたように動ける。
谷山は2番テーブルの隣の1番テーブルに座って話しているので内容が聞こえる。
「いやぁ、この前は雷の奴に負けちまったなぁ。あの垣野ってやつ強いなぁ」
滝峰の制服を着た男が言うが、なんのことか全くわからん。
「あ、そういえば亜皇のやつが来ないっすね」
亜皇?…まさかあの不良の集まりだぞ、まぁ崎岡のやつなら知り合いぐらいいるだろう。だが本当に私立亜皇学園のことか?そうだとしたらやばいことになりそうだぞ。
からん、ころん
「いらっしゃいませー」
うをっ、なんだあのメイク。しかもでかっ。絶対身長190以上あるぞ。
メイクのベースが緑で目の周りには赤でパンダみたいな模様があって、右目のしたに黒い涙みたいな模様のあるメイクをしている。
しかも亜皇の制服を着ている。
「お客様お一人さゴエッ」
一人で席に向かって歩いて行く亜皇の生徒に神崎さんが1人か聞いている時にカウンターまで飛ばされる。
おそらくどこかを殴られたのだろうが何も見えなかった。
「きゃぁぁぁ」などと客の悲鳴が聞こえる。
「ペっ」
カウンターに激突した神崎が腹を押さえながら立ち上がり口の血を亜皇の生徒に向かって飛ばす。
「へっ、ひでぇなデルさんよぉ」
デル?日本人じゃないのか?ていうかなぜ知っているんだ?知り合いか?
「止めますよ、谷山、海山」
『おうっ』
滝峰のやつは海山と呼ばれているな。
「おい、デルやめておけ。ルール違反だ」
谷山が正面から止めに入り、2人は後ろから腕を掴んでいる。
ぐるん ぐるん
デルとかいう奴が腕を左右に動かすだけで3人とも2mほど飛ばされる。
俺の足元に転がってきた谷山がなにかつぶやく。
デルが再び神崎さんの方を向きポケットからナイフを取り出す。
「そういえばお前にはよくやられたな。ここでどちらの方が強いか証明してやる」
「こ、こいっ」
だめだ、今の神崎さんなら勝てない。
神崎さんがデルに向かって駆け出すデルは1歩踏み込み、デルは、ナイフを持っている右手を神崎さんめがけて振り下ろす。
ガキンッ
神崎さんはそれをナイフで弾く。が、神崎さんは今度は血を吹き出しながらカウンターまで飛んでいく。
「神崎さん!大丈夫ですか」
俺は神崎さんのところまで駆けて神崎さんの肩を持ち揺さぶる。
ぬるっ
神崎さんの腹部からは大量の血が出ていた。
「店長、早く救急車を呼んでください。それまでは僕が時間を稼ぎます」
店長は、あ、ああ、などと言い携帯電話を開く。
俺は神崎さんの持っていたナイフ―最近日本にできた護身用の武器を作る会社、青海武器のトレロール―を貸してもらい、デルの5mほど前に立つ。
「ふっ、小僧が。俺に勝てるとでも?」
「あたりまえだっ。それと俺はお前と同じ高校生だ」
俺はそう言いながらナイフを構える。
「こい、先手はくれてやる」
なめやがって。
俺はナイフの刃を下向きになるように持ち替えデルに向かって駆ける。
ガキンッ
俺はデルのナイフを持っている方、右腕を狙い攻撃をしようとしたが左手で防がれてしまう。そして谷山のいる場所に転がり込む。
「あれは、ガトス社の攻撃用グローブだな。グローブには無数のドリルがついている。すごく危険だが4人で戦えば救急車が来るまで死人を出さずに済むだろう」
谷山が言う。その隣では滝峰の生徒海山と崎岡の生徒が武器を構える。
「こんな時に悪いっすけど、俺は森といいます。よろしく東くん」
なぜ俺の名前を知っているのかわからないが俺も、ああ、よろしく、と返す。
「行くぜぇ、…go!」
海山の合図で俺たちはデルに飛びかかる。
ぶるん ぶるん
なんだよ、あれ。腕を振り回すだけであんなに音ってなるもんなのか?
タァン
熱っ。俺に向かて何かが飛んできたらしく俺は頭が少し後ろに持っていかれるが、谷山が手を貸してくれたのでほとんど怪我がなかった。
しかし、さっきの音は一体…
俺が後ろを向くと…さっきまでデルが持っていたナイフと同じものが壁に突き刺さっている。
「おい!作戦コードDいくぞぉ」
海山が言い谷山と森が海山の後ろに回る。
俺は神崎さんにカウンターの後ろに隠れろと言われたので神崎さんに肩を貸しカウンター裏に連れて行く。
「いくぜぇ、…今だぁ」
3人が一斉に銃をホルスターから抜き、撃ちまくる。
パパパパン、パパン、パパパパパン、パパパン、パパン、パパン、パパパパン、パパパン、パパン
3人とも弾切れになったらしく弾倉をさしかえている。
デルは3人に銃弾で攻撃されていたにも関わらずほぼ無傷だった。
拳銃を構えた海山が俺の前のカウンターの前に立つ
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ
銃声とともに3人共ぶっ飛ばされる。
デルは、マシンガンのM60を2丁構えている。てかどこに隠してたそのM60
「東これを使え」
神崎さんが拳銃―これは、ガトス社の装弾数9弾のオートマチック式拳銃、ロドゴンだ―と弾倉を渡される。
すると海山もロドゴンと弾倉を貸してくれる。
「ふっ、やはりお前が残ったか」
デルがM60の片方を俺に向けながら言う。
「おい、東これを着るんだ。防弾防刃制服だ」
海山が来ていた学ランを渡してくる。
「サンキュー」
俺は海山に貸してもらった制服を着る。
「アレックス・ブラフォード11世か、お前の力を見せてもらおう」
デルがよくわからないことを言っているが、俺は無視してロドゴンを2丁とも構える。
ダダダダダ
おっと、ギリセーフ。俺は右に回避していた。
パパン
俺はなぜか発砲している、しかもそれは、M60の片方を破壊していた。
M60は確か連射に優れているとはいえないから、1つ減るだけで相当戦いやすいだろう。
だが、デルは壊れたM60を捨てて、制服を脱ぎ捨て上半身裸となり背中に背負っていると思われる狙撃銃―あれはM700だな―を抜き、俺に向ける。
パァン
デルがM700の引き金を引くのとほぼ同時に俺はロドゴンをカウンター裏に投げ、腰を低くして少し左を向いてあとデルまで2mぐらいの距離になるとデルの足元の横めがけてスライディングで滑り込み、右手を伸ばしデルが背負っているもう1丁のM700をつかみ下に引いて抜き取り、片膝を床についてM700を構え、M60を撃ち落とす。しかも体が勝手にやってのける。
「な、なんだと。これが11世の力なのか。おそらく1世以上の力の持ち主だ。こいつならおそらく、この俺を使うことができるはずだ。この魔剣デルフォードを」
なんかよくわからないことを言っているな。ゲームの話か?
「また会おう東伊吹、いや、アレックス・ブラフォード11世」
俺がアレックス・ブラフォード11世だと?そんなことありえん。
そもそも俺は日本人だ。イギリス人じゃない。
デルがいた場所にはいつの間にか、2mほどある大剣―まるで芸術品のように輝いているのに悪魔のようなオーラを放っている。柄の部分には見たことのない宝石が埋め込まれている―が床に突き刺さっていた。
あのあと救急車が来て神崎さんは病院に運ばれていった…が、店長が謎の失踪により、俺はバイトをまた探すハメになるし、あの時起こったことはただの喧嘩ということになり俺の頭はショート寸前にまで混乱している。
谷山も谷山で何もなかったかのように話しかけてくる。
だが、やはり1番気になるのは、最後にデルが言っていたアレックス・ブラーフォード11世についてだな、あのあとPCでブラフォード111世について調べてみたが、ネットでのあるサイト―強人集とかいう奴らのHP―では俺の名前がフルネームで載っていたし嫌な予感がするんだよなぁ。
まぁ、途中に何があっても終わりよければすべてよしだな。
それから数日後3月3日日曜日ひなまつりだ。
凛と里香は、朝から俺に抱きつこうとしているのか俺にスキができたタイミングを見ているが、あの日…デルと戦った日からいつもより身体能力が少し上がったのか、俺は妹2人の抱きつき攻撃を全てかわしている。
だが、なにか嫌な予感がする。
俺は昨日見つけたばかりのバイトの面接に行く。
家を出てからここまでずっと俺の5m程後ろに足跡が聞こえている。
地下道にに入るとともに少し急いでいるように見せかけ俺は走り出すと、俺の後ろにいた奴も同じぐらいのスピードで走り出す。
「誰だ!」
俺は、地下道中間あたりで謎のストーカーと思われるやつの方に体を向けジャンバーの内ポケットに手を入れて聞く。
影から見て杖をついている男性だな。
「さすがだね、東くん。いや、アレックス・ブラフォード11世くん」
き、如月?うちの学校の世界史担当の如月だ。
「教師が生徒をつけていたのか?」
俺がそう聞くと如月は黙ってコートの内側に手を入れ、リボルバー式拳銃を出し俺に銃口を向ける。
「死んでもらうよ、ブラフォード11世!」
「おいおい、教え子にそんなこと言っていいのかよ!」
そもそも俺はブラフォード11世じゃねぇよ。
「ふむ、死に対しての恐怖は無いようだな」
やるしかねぇみたいだな。
俺は内ポケットから、この前神崎さんにもらったトレロールを出して構える。
「トレロールか、それは神崎くんのですね?」
「それが、どうしたっ」
俺は言いながら如月に向かって駆け出す。
ガキンッ
如月の杖でガードされる。
やってしまった。銃口が俺の眉間にあてられている。
パァン
俺が後ろに飛んでいくそして俺の前には血が飛び散っているぞ、しかも、すべてがスローに見える、これってあの死ぬ前のスローに見えるやつじゃ…ということは俺は、即死では無いようだな。
「ふははははは、これが11世か。弱すぎる、実に弱い。やはり、我々ブラフォード一族では私が1番強かったようだな」
俺の横まで来て如月が言う。
聞こえるぞ、だが、脳震盪かなにかでうまく動けない。
カチンカチン
如月が後ろを向き歩き出す。
「まだ終わってねーぞ」
俺は力がまだうまく入らない状態で立ち上がりさっきまで如月が落としていった拳銃―こ、これは教科書で読んだが、ブラフォード家の家宝、今となれば国宝級の拳銃、バース・イートだ―を拾い、構える。
「なかなかしぶといな」
如月は杖の先を俺の方に向けてくる。
「私にこの武器を使わせるとはな、生まれて524年経つがこれを使うのは初めてだよ、11世くん」
あの杖はおそらく隠し銃というやつだろうな。
ドゥン
杖の先から出てきた銃弾を俺は頭を少し傾けて避ける。
うを、あ、あぶねぇ。
また死にかけたぞ、俺。
俺は、バース・イートの残弾を確かめる…残り5弾か。
パァン
如月の右腕にあたる。
如月は杖を投げ捨てナイフを取りし、俺に向かって駆け出す。
俺はホルスターから神崎さんにもらったロドゴンを取り出し構える。
パパァン
如月の防弾製と思われるコートの右肩の部分に2発ともあたる。
如月は痛みでナイフを落とす。
「死にたくないならここから消えろ。今すぐに」
俺はロドゴンを如月の眉間にあてながら言う。
「わ、わかったよ」
俺は如月の眉間からロドゴンを離す。
如月はすごい勢いで、左手でナイフを持ち俺の頚動脈めがけて斬りかかってくるが、俺はその左手をつかみ如月の後ろに回り込み左肩にロドゴンで1発撃つ。
俺は如月が戦闘不能状態になったのを確認してバース・イートをホルスターに入れ、ロドゴンの弾倉を抜き、ポケットに弾倉と銃を入れる。
俺は公園の公衆トイレに入り傷の状態を確認する。
いったいどうなったんだよ!なぜ俺があの状況で生きていたのかわからない。
俺はこの寒い中、5分ほどかけて顔についた血を洗い流す。
あ、そうだ、この銃どうしよう、どんな弾を使うのか知らねーしな。
俺はそのあとバイト先のレストランに電話で面接を来週にしてもらい、家に帰るが、地下道はあえて避けて帰ってので結構遅くなった。
家に入ると妹2人が抱きつこうとしてくるので俺は威嚇弾―音だけの威嚇専用非殺傷弾―を入れているロドゴンを右手で2人の方に向ける。
パァン
おぉ、本物みたいな音だな。って当たり前か。
『‥‥‥』
あ、2人とも固まってやがる。
俺は無視して2人の間を歩いてリビングに行き拳銃と弾倉、ナイフを机の上に置き、風呂に入る。
風呂から出るとまだ固まってやがる。
俺は着替えて2人に話しかけるのもめんどくさかったので、食パンを2,3枚食べ、ベッドまで行きメールを確認してから眠りについた。
次の朝、起きて玄関の方を見るとまだ2人は固まっている。
俺はそれを無視して用意をして、ここから走ってギリギリ間に合う時間に2人の肩を揺らし元に戻す。
「じゃあ、俺は行くから、お前ら遅刻するなよ」
妹たちは少し戸惑いながらも何時か聞いてきたので俺は今の時間を答える。
ドアを開けて走って学校に向かう俺。
学校にはいつも超ギリギリの27分につくのに今日は23分についた。
俺が教室に入りいつもの流れで4時間目まで時間が流れる。
「東11世、昼飯食おうぜ」
なんだよその呼び方。
「屋上行くぞ」
と言いながら俺が立ち上がると谷山もついてくる。
久しぶりに来たな屋上。
「おい、人の少なくて周りから見えない場所知ってるか」
俺がそう聞くと、谷山がついてこいとか言っているのでついていく。
おぉ、ちょうどいいじゃねーか。
「谷山に聞きたいことがあるんだ」
俺が座りながら言う。
「なんだ?」
「コイツの事なんだが」
俺はそう言いながら昨日、如月が使っていた拳銃、バース・イートをホルスターから抜く。
「おぉ、これはブラフォード家の家宝の拳銃、バース・イートじゃねぇか。どこで手に入れたんだ」
谷山がすごい驚いている。
「こいつはこの前、如月と戦ったときあいつが置いていったやつだ」
「なに、お前3世と戦って死んでないってすげぇな」
3性?誰だそれ。俺が戦ったのは如月だぞ。
「お前はおそらく今いろんなやつから命を狙われてるぞ。俺のいる武装団体、強人集にくるんだ。今のお前なら必ず殺される」
何の話だよ。
俺はただ普通の日常を送ることができればそれでいいんだよ。
俺は谷山からバース・イートを奪い返し、立ち上がって教室に戻る。
5時間目が始まって何か足りないと思ったら谷山がいないな、早退か?
俺が、窓に目を向けグラウンドを見ると谷山らしきやつが誰かと戦っている。
「先生!腹が痛いんでトイレに行ってきます」
と言いながら走って教室を出た俺は靴も履き替えずにグラウンドに出て、谷山の場所に全力で走る。
いた!うちの制服を着た女と戦っている。
「うわぁ」
た、谷山がやられただと。
俺はホルスターからバース・イートを抜き女に向かって構える。
「誰、あんた。乙女の遊戯の邪魔をするなんて、モテないわよ。そぉゆぅ性格」
黒ずんだピンクのロングヘアーの女がよくわからないことを言ってくる。
「お前こそ誰だ」
「あんた、モテないでしょ」
うるせー、お前にゃ関係ないだろ。
「シカト?乙女にシカトかますなんて、1回死んだら?」
パパァン
ちっ、俺は飛んできた銃弾を2発とも避け、ロドゴンをポケットから出し、2発撃ち返す。
「キャッ」
うちの制服を着た女が俺の攻撃により後ろに何度か空中で回り着地する。
どうやら、肩にあたったらしいな、銃を落とし自分を抱くようにして、肩を押さえている。
「ふっ、あまり遊びすぎると怪我するぜ」
女は俺を睨みつけてくる。
「あんた、強人集に入りなさいよ。私のいる雷に」
くそっ、俺は普通の日常にはもう戻れないってのか。
「だまれ、俺はてめぇの仲間にはならねぇよ」
「でも、あなたはこれからとんでもない敵に命を狙われる」
俺は女を無視し、谷山を連れて保健室に向かう、俺は無傷なので教室に戻った。
だが、あの女が言っていたとんでもない敵っていったい誰のことだよ、俺はそんなやつらに命を狙われるようなことをした覚えはないし、そんな奴らに会うのも嫌なんだよ、俺は、今にでも武器を捨てたいぐらいなんだよ。
パン パン
『おめでと~』
「あ、ありがとう」
俺がローソクの火を吹き消す前にクラッカーを鳴らされたので火を消すタイミングを失ってしまった。
誕生日を祝ってくれるのは嬉しいが俺は2人の服装のせいで素直に喜べない。
俺の誕生日は2月26日だ。
そして今日は俺の誕生日、つまり2月26日だ。
しかし妹は2人とも夏用のしかも肌の露出がハンパない服を着ている。
そして妹が夏用の服を着ているせいで真冬なのに室内の気温は32℃だ。
エアコンにヒーター、ホットカーペットの上にコタツという状態で俺のバースデイパーティーをやっている。
俺はセーターなどを着ているのでさっきから汗が止まらない。
しかし妹達が「暑かったら服脱いじゃお」とか自分のスカートを下ろそうと手を腰に当てながら言っているので俺は暑いのを我慢している。
しかし暑すぎる。
俺は妹が両隣で腕にしがみついているから動くことができず暑さのせいで頭がくらくらしてきた。
やべっもうだめだ。
ドサッ
妹達が何かを言っているがまったく聞き取れない。
それにどんどん声が遠くなっていく。
ここは俺の部屋のベットの上だな。
まだ良く見えないが俺の上に乗っていると思われる妹2人がジャンケンをしている。
どうなったのかは分からないが後ろにいたほうが俺に近づいて来る。
り、凛?
ジャンケンで勝ったのは凛だった。
そして俺の背中に腕をまわし膝で俺の太股を挟み腰を少し上げる。
俺の顔を一瞬見つめてから目を閉じて顔を近づけてくる。
も、もしかしてこれって、く、くそ、身動きが取れない、く、来るな。
「―」
キ、キスしてきやがった。
しかも男子はあまり気にしないが今のは俺のファーストキスだ。
ど、ど、ど、どうしよう。
こんなの死んだ母親と父親が見たら悲しむぞ。
というのも俺達の両親が死んだのは8年前の今日だった。
つまり俺の誕生日、俺の誕生日プレゼントを買いに言った帰りに事故で前の座席に座っていた2人だけが…
俺を含めた3人が硬直している間にそんなことを思い出していた俺はやっと口を開けて言った。
「り、凛。このやろ~」
俺がそういうと2人が再び動き出す。
「え、お、お、お、起きてたの?」
まさか凛のやつ俺が起きていることに気づいていなかったのか?
キスされた時に力を入れてた気がするが・・・
あのあとは結局ほとんど2人とは会話もせずに食事をして寝て1日を終えたわけだが、なぜか今日の朝はいつもと態度が同じだった。
まったくもって鬱陶しい。
俺はバカみたいなことを言っている妹2人を無視して学校に行くため家を出た。
だが妹2人は「一緒に行こうよ~」とか言って俺の体にくっつこうとしてくる。
お前らどこの世界に腕を組んで一緒に登校する高校生の兄妹がいんだよ。
「くっつくなよ」
俺は変な誤解を生みそうだったので走って妹2人から逃げる。
2年前に憲法第9条が改正されて去年からこの日本にも軍ができたので男子は高校卒業もしくは中学卒業後に2年間、日本国防衛軍に入ることが義務となったせいで学校でも体力トレーニングが増えているのは嫌なことだがこういう時にはありがたいことだ。
「よう、どうしたんだ東?そんなに息を切らせて」
俺が教室に入るなりバカの谷山が俺に話しかけてくる。
それを俺は無視して自分の席まで行く。
だが谷山はあきらめずしつこく話しかけてくる
『―キーンコーンカーンコーン―』
チャイムが鳴ったので俺にしつこく話しかけていた谷山はあきらめて席に戻る。
「ふわぁ~」
俺は3時間目が体育で4時間目は国語という時間割で今はちょうど4時間目なのだが体育のあとで疲れているのに国語という暇な授業で俺はあくびが自然とでる。
俺の席の斜め前を見ると谷山が爆睡している―怖いことで有名な越後の授業で―机の横に越後が来た。
ボコっ
教科書で殴られてるし。
「いってぇー。何すんだよコノヤロー」
おいおい、越後に「コノヤロー」はさすがにマズイだろ。
「授業中に爆睡していてなんだその態度は?まず先に謝罪をしろ。まぁ謝っても居残りに変わりはないがな」
「じゃぁ、謝りません」
あいつ、悪いのはテストの点だけじゃなく頭も悪い救いようのないバカだったんだな―まぁ、谷山がいると授業中も退屈しなくてすむけどな、そう考えたらクラスに一人はああいうバカがいたほうがいいのかもな。
「東、食堂行こうぜ~」
バカの谷山幸樹が話しかけてくる。
「お前いつもパンじゃなかったか?。俺も今日はパンだし」
俺は断りながら鞄の中に手を入れてパンをさがいている。
「いやぁ、実は2時間目に自分のパン食っちゃてさぁ」
谷山がバカなことは知っていたがここまでバカだったのか、と思いながら谷山の2時間目の行動を思い出す、そういえばあの時腹を押さえてトイレ行ってたな。
「じゃあ、1人で行け」
あれ、パンを入れていたはずなのにない。
「実はお前のパンは3時間目終わってから食ったんだ。まぁ、美味しかったぜ。あの期間限定のランチパック!」
俺はムカつき谷山の臑に蹴りを入れて今日は帰りのバス代しかない俺は谷山に今日のの所持金を聞く。
「えーと360円ぐらいかな」
「よし、じゃぁ購買行くか」
と言いながら立ち上がり俺についてきた谷山は「食堂行こうぜぇ」などとほざいているが、俺はそれを無視して購買に行く。
購買に行く途中の階段で、谷山が階段の下の方で足を一段下に落とす瞬間もう片方の足を俺の右足ですくい上げ怪我をしないように後頭部を手で押さえ左足を持ち上げ背中から地面に下ろし胸ポケットから谷山の財布を取り出し、その時財布を取り出すと同時に谷山の右足首を踏み、変な方向に曲げておく。
俺は購買で180円のパンを2つ買い廊下で歩きながら食べる。
階段を登っているとさっき俺のオリジナル術で倒し、まだ右足首を押さえている谷山がいたので、俺はパンのゴミとレシートを谷山の胴体と押さえている右足の間にわざと落とす。
すると谷山が泣きながら―おそらく昼飯のことで―殴りかかってきたので、体を左にそらし右ストレートを右手で左から止めて少し谷山の腕を引き俺が背後を取る姿勢にして左手で谷山の右肩に一発攻撃し、前に倒れそうになったのを右足ですくい上げて谷山を転かす。
谷山は右肩を押さえているが、俺が去年、日本国防衛軍特殊部隊の1人に習った護身術の1つだからな、仕方がないだろう。
5時間目が始まる頃には谷山も肩の痛みがマシになってきたらしく教室に戻ってきていた。
もう授業が始まって5分ほど経つが英語担当で俺たちのクラスの担任の後藤はまだ来ない。
クラス1の優等生、石川が職員室に行くと行って教室を出たが教室に戻ってくるときなぜか、国語担当の越後と一緒に戻ってきて、越後が教室に入り、後藤が急な出張でいないので4時間目の続きをすることになった。
また国語か、とおそらくクラスの3分の2が思っただろう。
俺は国語は結構できる方なので授業を半分聞かずに去年の事を思い出していた―去年までは妹たちは叔母さんのところにいたので俺も一人暮らしだったんだが、今年になり、妹二人がこの高校に進学するとかで俺の家に住み着くようになって…あとは、日本国防衛軍特殊部隊強襲少尉で対武器使いの護身術を教えている影山さんに会って特別に護身術を教えてもらったな…などと思い出しているうちに5時間目の終わりのチャイムが鳴った。
休み時間は10分しかなく、石川にさっきの時間のノートを見せてもらって写していると、休み時間が終わってしまった。
6時間目は世界史で担当は如月だった。
如月はもうこの学校に7年ほどいるが初めてこの学校に来た時と見た目がほとんど変わってないという噂がある。
如月は10分ぐらい経ってから、昨日のニュース―500年前ぐらいにイギリスで失踪したアレックス・ブラフォード3世の遺書がこの東京で見つかったというニュース―のことを話し始める、しかもなぜか自分の事のように言っている。
結局それだけで授業が終わってしまった。
帰りは谷山は居残りだったので1人で帰ることになった。
学校を出て車のあまり通らない道を帰っていると…
タタタタ
と誰かが走ってくるような音が2人分聞こえてくる。
そして何かがジャンプするような音が聞こえたので俺の真ん前に出ている影を見ると俺の左右に腕らしきものがあり頭の上では腕らしきものがクロスになっていて、ポニーテールの頭とツインテールの頭がある。
「おにーちゃ―」
俺は髪型の違いでわからなかったが、声で凛と里香だということがわかった俺は逃げるために走り出す。
逃げている途中に背後を見ると2人は残念そうな顔をしている。
俺は全力で走り家に着くと急いで着替えてバイト先に向かう。
俺は喫茶店でバイトをしているで,平日のこの時間は学生が多いし、たまにクラスのやつもいるからめんどくさいが、この辺で高校生を雇ってくれる場所では時給が高めだからここでバイトをしている。
喫茶店までは、俺の住んでいるアパートから歩いて15分ぐらいの位置にある。
喫茶店に着いた時間は俺がいつも働き始める時間より15分ほど早かったので、少しの間、携帯でメールの返信などをしていた。
おっと、もうこんな時間だ―時計には4時30分と表示されている。
俺はいつも食器洗いなどをしているが、ここのバイトも2週間目なので接客を任されることになった。
からん、ころん
「いらっしゃいませー」
あ、うちの制ふ…げっ、俺のクラスの相川と向田だっ。
「あれ、まさか東?」
ちっ、バレてしまったか、これが谷山に知られてしまったら…
「お客様こちらの席にどうぞ」
俺は苦笑いしながら4番に誘導する。
俺はカウンターに戻り2人分の水とおしぼりをトレイの上に乗せて4番テーブルに持っていき、注文を聞きカウンターにいる店長に注文を書いたメモを渡し、3番テーブルに紅茶を持っていく。
からん、ころん
あ、また客が来た。
「いらっしゃいませー」
俺はカウンターあたりにいたのでドアが開くとちょうど客の姿が見えないが、今回は位置的にズボンだけ見える、しかもそのズボンもうちの制服で、その生徒が1歩踏み出すと顔が見えた。た、谷山かよっ。
「お客様こちらにどうぞ」
俺より1週間先にここで働き始めたという高校生アルバイトの神崎さんが谷山に言う。
「いや、待ち合わせなんで」
と言いながら谷山は2人の高校生らしき人が座っている席に座る。
あの制服は…確か、評判が悪いことで有名な私立滝峰高校と私立崎岡高校の制服だったような…で、その中にうちの学校、県立秋羽付属が入っているぞ。
俺はしばらく硬直したみたいになっていたが店長が「2番テーブル空いたよ」と言ってきたので金縛りが解けたように動ける。
谷山は2番テーブルの隣の1番テーブルに座って話しているので内容が聞こえる。
「いやぁ、この前は雷の奴に負けちまったなぁ。あの垣野ってやつ強いなぁ」
滝峰の制服を着た男が言うが、なんのことか全くわからん。
「あ、そういえば亜皇のやつが来ないっすね」
亜皇?…まさかあの不良の集まりだぞ、まぁ崎岡のやつなら知り合いぐらいいるだろう。だが本当に私立亜皇学園のことか?そうだとしたらやばいことになりそうだぞ。
からん、ころん
「いらっしゃいませー」
うをっ、なんだあのメイク。しかもでかっ。絶対身長190以上あるぞ。
メイクのベースが緑で目の周りには赤でパンダみたいな模様があって、右目のしたに黒い涙みたいな模様のあるメイクをしている。
しかも亜皇の制服を着ている。
「お客様お一人さゴエッ」
一人で席に向かって歩いて行く亜皇の生徒に神崎さんが1人か聞いている時にカウンターまで飛ばされる。
おそらくどこかを殴られたのだろうが何も見えなかった。
「きゃぁぁぁ」などと客の悲鳴が聞こえる。
「ペっ」
カウンターに激突した神崎が腹を押さえながら立ち上がり口の血を亜皇の生徒に向かって飛ばす。
「へっ、ひでぇなデルさんよぉ」
デル?日本人じゃないのか?ていうかなぜ知っているんだ?知り合いか?
「止めますよ、谷山、海山」
『おうっ』
滝峰のやつは海山と呼ばれているな。
「おい、デルやめておけ。ルール違反だ」
谷山が正面から止めに入り、2人は後ろから腕を掴んでいる。
ぐるん ぐるん
デルとかいう奴が腕を左右に動かすだけで3人とも2mほど飛ばされる。
俺の足元に転がってきた谷山がなにかつぶやく。
デルが再び神崎さんの方を向きポケットからナイフを取り出す。
「そういえばお前にはよくやられたな。ここでどちらの方が強いか証明してやる」
「こ、こいっ」
だめだ、今の神崎さんなら勝てない。
神崎さんがデルに向かって駆け出すデルは1歩踏み込み、デルは、ナイフを持っている右手を神崎さんめがけて振り下ろす。
ガキンッ
神崎さんはそれをナイフで弾く。が、神崎さんは今度は血を吹き出しながらカウンターまで飛んでいく。
「神崎さん!大丈夫ですか」
俺は神崎さんのところまで駆けて神崎さんの肩を持ち揺さぶる。
ぬるっ
神崎さんの腹部からは大量の血が出ていた。
「店長、早く救急車を呼んでください。それまでは僕が時間を稼ぎます」
店長は、あ、ああ、などと言い携帯電話を開く。
俺は神崎さんの持っていたナイフ―最近日本にできた護身用の武器を作る会社、青海武器のトレロール―を貸してもらい、デルの5mほど前に立つ。
「ふっ、小僧が。俺に勝てるとでも?」
「あたりまえだっ。それと俺はお前と同じ高校生だ」
俺はそう言いながらナイフを構える。
「こい、先手はくれてやる」
なめやがって。
俺はナイフの刃を下向きになるように持ち替えデルに向かって駆ける。
ガキンッ
俺はデルのナイフを持っている方、右腕を狙い攻撃をしようとしたが左手で防がれてしまう。そして谷山のいる場所に転がり込む。
「あれは、ガトス社の攻撃用グローブだな。グローブには無数のドリルがついている。すごく危険だが4人で戦えば救急車が来るまで死人を出さずに済むだろう」
谷山が言う。その隣では滝峰の生徒海山と崎岡の生徒が武器を構える。
「こんな時に悪いっすけど、俺は森といいます。よろしく東くん」
なぜ俺の名前を知っているのかわからないが俺も、ああ、よろしく、と返す。
「行くぜぇ、…go!」
海山の合図で俺たちはデルに飛びかかる。
ぶるん ぶるん
なんだよ、あれ。腕を振り回すだけであんなに音ってなるもんなのか?
タァン
熱っ。俺に向かて何かが飛んできたらしく俺は頭が少し後ろに持っていかれるが、谷山が手を貸してくれたのでほとんど怪我がなかった。
しかし、さっきの音は一体…
俺が後ろを向くと…さっきまでデルが持っていたナイフと同じものが壁に突き刺さっている。
「おい!作戦コードDいくぞぉ」
海山が言い谷山と森が海山の後ろに回る。
俺は神崎さんにカウンターの後ろに隠れろと言われたので神崎さんに肩を貸しカウンター裏に連れて行く。
「いくぜぇ、…今だぁ」
3人が一斉に銃をホルスターから抜き、撃ちまくる。
パパパパン、パパン、パパパパパン、パパパン、パパン、パパン、パパパパン、パパパン、パパン
3人とも弾切れになったらしく弾倉をさしかえている。
デルは3人に銃弾で攻撃されていたにも関わらずほぼ無傷だった。
拳銃を構えた海山が俺の前のカウンターの前に立つ
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ
銃声とともに3人共ぶっ飛ばされる。
デルは、マシンガンのM60を2丁構えている。てかどこに隠してたそのM60
「東これを使え」
神崎さんが拳銃―これは、ガトス社の装弾数9弾のオートマチック式拳銃、ロドゴンだ―と弾倉を渡される。
すると海山もロドゴンと弾倉を貸してくれる。
「ふっ、やはりお前が残ったか」
デルがM60の片方を俺に向けながら言う。
「おい、東これを着るんだ。防弾防刃制服だ」
海山が来ていた学ランを渡してくる。
「サンキュー」
俺は海山に貸してもらった制服を着る。
「アレックス・ブラフォード11世か、お前の力を見せてもらおう」
デルがよくわからないことを言っているが、俺は無視してロドゴンを2丁とも構える。
ダダダダダ
おっと、ギリセーフ。俺は右に回避していた。
パパン
俺はなぜか発砲している、しかもそれは、M60の片方を破壊していた。
M60は確か連射に優れているとはいえないから、1つ減るだけで相当戦いやすいだろう。
だが、デルは壊れたM60を捨てて、制服を脱ぎ捨て上半身裸となり背中に背負っていると思われる狙撃銃―あれはM700だな―を抜き、俺に向ける。
パァン
デルがM700の引き金を引くのとほぼ同時に俺はロドゴンをカウンター裏に投げ、腰を低くして少し左を向いてあとデルまで2mぐらいの距離になるとデルの足元の横めがけてスライディングで滑り込み、右手を伸ばしデルが背負っているもう1丁のM700をつかみ下に引いて抜き取り、片膝を床についてM700を構え、M60を撃ち落とす。しかも体が勝手にやってのける。
「な、なんだと。これが11世の力なのか。おそらく1世以上の力の持ち主だ。こいつならおそらく、この俺を使うことができるはずだ。この魔剣デルフォードを」
なんかよくわからないことを言っているな。ゲームの話か?
「また会おう東伊吹、いや、アレックス・ブラフォード11世」
俺がアレックス・ブラフォード11世だと?そんなことありえん。
そもそも俺は日本人だ。イギリス人じゃない。
デルがいた場所にはいつの間にか、2mほどある大剣―まるで芸術品のように輝いているのに悪魔のようなオーラを放っている。柄の部分には見たことのない宝石が埋め込まれている―が床に突き刺さっていた。
あのあと救急車が来て神崎さんは病院に運ばれていった…が、店長が謎の失踪により、俺はバイトをまた探すハメになるし、あの時起こったことはただの喧嘩ということになり俺の頭はショート寸前にまで混乱している。
谷山も谷山で何もなかったかのように話しかけてくる。
だが、やはり1番気になるのは、最後にデルが言っていたアレックス・ブラーフォード11世についてだな、あのあとPCでブラフォード111世について調べてみたが、ネットでのあるサイト―強人集とかいう奴らのHP―では俺の名前がフルネームで載っていたし嫌な予感がするんだよなぁ。
まぁ、途中に何があっても終わりよければすべてよしだな。
それから数日後3月3日日曜日ひなまつりだ。
凛と里香は、朝から俺に抱きつこうとしているのか俺にスキができたタイミングを見ているが、あの日…デルと戦った日からいつもより身体能力が少し上がったのか、俺は妹2人の抱きつき攻撃を全てかわしている。
だが、なにか嫌な予感がする。
俺は昨日見つけたばかりのバイトの面接に行く。
家を出てからここまでずっと俺の5m程後ろに足跡が聞こえている。
地下道にに入るとともに少し急いでいるように見せかけ俺は走り出すと、俺の後ろにいた奴も同じぐらいのスピードで走り出す。
「誰だ!」
俺は、地下道中間あたりで謎のストーカーと思われるやつの方に体を向けジャンバーの内ポケットに手を入れて聞く。
影から見て杖をついている男性だな。
「さすがだね、東くん。いや、アレックス・ブラフォード11世くん」
き、如月?うちの学校の世界史担当の如月だ。
「教師が生徒をつけていたのか?」
俺がそう聞くと如月は黙ってコートの内側に手を入れ、リボルバー式拳銃を出し俺に銃口を向ける。
「死んでもらうよ、ブラフォード11世!」
「おいおい、教え子にそんなこと言っていいのかよ!」
そもそも俺はブラフォード11世じゃねぇよ。
「ふむ、死に対しての恐怖は無いようだな」
やるしかねぇみたいだな。
俺は内ポケットから、この前神崎さんにもらったトレロールを出して構える。
「トレロールか、それは神崎くんのですね?」
「それが、どうしたっ」
俺は言いながら如月に向かって駆け出す。
ガキンッ
如月の杖でガードされる。
やってしまった。銃口が俺の眉間にあてられている。
パァン
俺が後ろに飛んでいくそして俺の前には血が飛び散っているぞ、しかも、すべてがスローに見える、これってあの死ぬ前のスローに見えるやつじゃ…ということは俺は、即死では無いようだな。
「ふははははは、これが11世か。弱すぎる、実に弱い。やはり、我々ブラフォード一族では私が1番強かったようだな」
俺の横まで来て如月が言う。
聞こえるぞ、だが、脳震盪かなにかでうまく動けない。
カチンカチン
如月が後ろを向き歩き出す。
「まだ終わってねーぞ」
俺は力がまだうまく入らない状態で立ち上がりさっきまで如月が落としていった拳銃―こ、これは教科書で読んだが、ブラフォード家の家宝、今となれば国宝級の拳銃、バース・イートだ―を拾い、構える。
「なかなかしぶといな」
如月は杖の先を俺の方に向けてくる。
「私にこの武器を使わせるとはな、生まれて524年経つがこれを使うのは初めてだよ、11世くん」
あの杖はおそらく隠し銃というやつだろうな。
ドゥン
杖の先から出てきた銃弾を俺は頭を少し傾けて避ける。
うを、あ、あぶねぇ。
また死にかけたぞ、俺。
俺は、バース・イートの残弾を確かめる…残り5弾か。
パァン
如月の右腕にあたる。
如月は杖を投げ捨てナイフを取りし、俺に向かって駆け出す。
俺はホルスターから神崎さんにもらったロドゴンを取り出し構える。
パパァン
如月の防弾製と思われるコートの右肩の部分に2発ともあたる。
如月は痛みでナイフを落とす。
「死にたくないならここから消えろ。今すぐに」
俺はロドゴンを如月の眉間にあてながら言う。
「わ、わかったよ」
俺は如月の眉間からロドゴンを離す。
如月はすごい勢いで、左手でナイフを持ち俺の頚動脈めがけて斬りかかってくるが、俺はその左手をつかみ如月の後ろに回り込み左肩にロドゴンで1発撃つ。
俺は如月が戦闘不能状態になったのを確認してバース・イートをホルスターに入れ、ロドゴンの弾倉を抜き、ポケットに弾倉と銃を入れる。
俺は公園の公衆トイレに入り傷の状態を確認する。
いったいどうなったんだよ!なぜ俺があの状況で生きていたのかわからない。
俺はこの寒い中、5分ほどかけて顔についた血を洗い流す。
あ、そうだ、この銃どうしよう、どんな弾を使うのか知らねーしな。
俺はそのあとバイト先のレストランに電話で面接を来週にしてもらい、家に帰るが、地下道はあえて避けて帰ってので結構遅くなった。
家に入ると妹2人が抱きつこうとしてくるので俺は威嚇弾―音だけの威嚇専用非殺傷弾―を入れているロドゴンを右手で2人の方に向ける。
パァン
おぉ、本物みたいな音だな。って当たり前か。
『‥‥‥』
あ、2人とも固まってやがる。
俺は無視して2人の間を歩いてリビングに行き拳銃と弾倉、ナイフを机の上に置き、風呂に入る。
風呂から出るとまだ固まってやがる。
俺は着替えて2人に話しかけるのもめんどくさかったので、食パンを2,3枚食べ、ベッドまで行きメールを確認してから眠りについた。
次の朝、起きて玄関の方を見るとまだ2人は固まっている。
俺はそれを無視して用意をして、ここから走ってギリギリ間に合う時間に2人の肩を揺らし元に戻す。
「じゃあ、俺は行くから、お前ら遅刻するなよ」
妹たちは少し戸惑いながらも何時か聞いてきたので俺は今の時間を答える。
ドアを開けて走って学校に向かう俺。
学校にはいつも超ギリギリの27分につくのに今日は23分についた。
俺が教室に入りいつもの流れで4時間目まで時間が流れる。
「東11世、昼飯食おうぜ」
なんだよその呼び方。
「屋上行くぞ」
と言いながら俺が立ち上がると谷山もついてくる。
久しぶりに来たな屋上。
「おい、人の少なくて周りから見えない場所知ってるか」
俺がそう聞くと、谷山がついてこいとか言っているのでついていく。
おぉ、ちょうどいいじゃねーか。
「谷山に聞きたいことがあるんだ」
俺が座りながら言う。
「なんだ?」
「コイツの事なんだが」
俺はそう言いながら昨日、如月が使っていた拳銃、バース・イートをホルスターから抜く。
「おぉ、これはブラフォード家の家宝の拳銃、バース・イートじゃねぇか。どこで手に入れたんだ」
谷山がすごい驚いている。
「こいつはこの前、如月と戦ったときあいつが置いていったやつだ」
「なに、お前3世と戦って死んでないってすげぇな」
3性?誰だそれ。俺が戦ったのは如月だぞ。
「お前はおそらく今いろんなやつから命を狙われてるぞ。俺のいる武装団体、強人集にくるんだ。今のお前なら必ず殺される」
何の話だよ。
俺はただ普通の日常を送ることができればそれでいいんだよ。
俺は谷山からバース・イートを奪い返し、立ち上がって教室に戻る。
5時間目が始まって何か足りないと思ったら谷山がいないな、早退か?
俺が、窓に目を向けグラウンドを見ると谷山らしきやつが誰かと戦っている。
「先生!腹が痛いんでトイレに行ってきます」
と言いながら走って教室を出た俺は靴も履き替えずにグラウンドに出て、谷山の場所に全力で走る。
いた!うちの制服を着た女と戦っている。
「うわぁ」
た、谷山がやられただと。
俺はホルスターからバース・イートを抜き女に向かって構える。
「誰、あんた。乙女の遊戯の邪魔をするなんて、モテないわよ。そぉゆぅ性格」
黒ずんだピンクのロングヘアーの女がよくわからないことを言ってくる。
「お前こそ誰だ」
「あんた、モテないでしょ」
うるせー、お前にゃ関係ないだろ。
「シカト?乙女にシカトかますなんて、1回死んだら?」
パパァン
ちっ、俺は飛んできた銃弾を2発とも避け、ロドゴンをポケットから出し、2発撃ち返す。
「キャッ」
うちの制服を着た女が俺の攻撃により後ろに何度か空中で回り着地する。
どうやら、肩にあたったらしいな、銃を落とし自分を抱くようにして、肩を押さえている。
「ふっ、あまり遊びすぎると怪我するぜ」
女は俺を睨みつけてくる。
「あんた、強人集に入りなさいよ。私のいる雷に」
くそっ、俺は普通の日常にはもう戻れないってのか。
「だまれ、俺はてめぇの仲間にはならねぇよ」
「でも、あなたはこれからとんでもない敵に命を狙われる」
俺は女を無視し、谷山を連れて保健室に向かう、俺は無傷なので教室に戻った。
だが、あの女が言っていたとんでもない敵っていったい誰のことだよ、俺はそんなやつらに命を狙われるようなことをした覚えはないし、そんな奴らに会うのも嫌なんだよ、俺は、今にでも武器を捨てたいぐらいなんだよ。
2/3
プロフィール

- ニックネーム
- 神塚 月光です
- 性別
- 男だと思います
- 血液型
- A型かな?
- 曲
- 好きな曲は、いろいろです。
- 趣味
- ゲームと読書
- 最近の出来事
- 卒業式
- 職業
- 学生だと思います
- 好きな小説
- 赤松中学さんの「緋弾のアリア」シリーズです
- 作成中の小説
- 俺に普通の日常を!
怪盗と平民 - 一言
- 面白いと思ったら友達に広めてください。
カテゴリー
最近のコメント
アーカイブ
2012年
携帯用QRコード