殺人遊園地への招待状
フロアには仕切りとドアが数ヶ所あり、香織は右方向のドアを開けて進んでいく。
そこもやはり全面真っ白で、石膏で造られた彫刻はいまいち引き立たないように思えた。
それでも細部まで繊細に彫られている人型には、芸術に興味の無い香織も感心するばかりだ。
「それにしても……あ~もう!なんでこんなに、だだっ広いわけ!?
これじゃあエスカレーターでも頂上まで行くのは超キツいよ!
エレベーターの方がありがたいんだけど……無いわけはないよね。」
香織は芸術品だらけの見知らぬ場所に一人で居ることに少なからず恐怖を覚え、その感情をかき消すように愚痴を口にしながら歩いていた。
何気なく手を入れたスカートのポケットで携帯電話が指に触れる。
「うわっ、携帯の存在忘れてたし。最初から親に電話して迎えに来てもらえば良かったぁ。」
いつもは両親からの電話など鬱陶しいばかりで出ないことも多かったが、この時ばかりは親の声が堪らなく恋しくて、満面の笑みで画面を見た。
「えっ!なにこの建物……圏外じゃん!」
瞬時にして顔色が曇る。
溜め息を漏らし携帯電話をポケットにしまうと、再び力無く歩き始めた。
「うぅ…疲れたよ~……なんか彫刻も絵画も、これだけの数をずっと見続けながらだとさすがに気味悪くなってきた…………んっ?」
香織は正面の壁に掛けられた巨大な額縁を見つけ足を止めた。
その額縁の中に絵画は無く、何故か白い紙が入れられているだけのようだ。
「なんでこれだけ絵が飾られてないんだろ?
あっ、もしかして海外からすんごい絵を輸入してる最中とかかな。」
そう呟いた時、香織はなにか嫌な気配を感じ、ゆっくりと振り返った………
しかし後方に広がるのは彫刻や絵画が並べられている、先程までと相変わらず何も変わらない閑静な光景。
「き、気のせいかぁ……
…………えっ…………?」
気のせいではなかった。
全ての彫刻の目が、確実に香織を睨みつけている。
薄ら笑いを浮かべて………
「…………なっ……」
恐怖が頂点に達し、香織はこれ以上声を上げることが出来ない。
脚の震えも激しさを増す一方で、その場から逃げ出すことも出来ない。
ただ涙だけは止め処なく溢れていた…………
そこもやはり全面真っ白で、石膏で造られた彫刻はいまいち引き立たないように思えた。
それでも細部まで繊細に彫られている人型には、芸術に興味の無い香織も感心するばかりだ。
「それにしても……あ~もう!なんでこんなに、だだっ広いわけ!?
これじゃあエスカレーターでも頂上まで行くのは超キツいよ!
エレベーターの方がありがたいんだけど……無いわけはないよね。」
香織は芸術品だらけの見知らぬ場所に一人で居ることに少なからず恐怖を覚え、その感情をかき消すように愚痴を口にしながら歩いていた。
何気なく手を入れたスカートのポケットで携帯電話が指に触れる。
「うわっ、携帯の存在忘れてたし。最初から親に電話して迎えに来てもらえば良かったぁ。」
いつもは両親からの電話など鬱陶しいばかりで出ないことも多かったが、この時ばかりは親の声が堪らなく恋しくて、満面の笑みで画面を見た。
「えっ!なにこの建物……圏外じゃん!」
瞬時にして顔色が曇る。
溜め息を漏らし携帯電話をポケットにしまうと、再び力無く歩き始めた。
「うぅ…疲れたよ~……なんか彫刻も絵画も、これだけの数をずっと見続けながらだとさすがに気味悪くなってきた…………んっ?」
香織は正面の壁に掛けられた巨大な額縁を見つけ足を止めた。
その額縁の中に絵画は無く、何故か白い紙が入れられているだけのようだ。
「なんでこれだけ絵が飾られてないんだろ?
あっ、もしかして海外からすんごい絵を輸入してる最中とかかな。」
そう呟いた時、香織はなにか嫌な気配を感じ、ゆっくりと振り返った………
しかし後方に広がるのは彫刻や絵画が並べられている、先程までと相変わらず何も変わらない閑静な光景。
「き、気のせいかぁ……
…………えっ…………?」
気のせいではなかった。
全ての彫刻の目が、確実に香織を睨みつけている。
薄ら笑いを浮かべて………
「…………なっ……」
恐怖が頂点に達し、香織はこれ以上声を上げることが出来ない。
脚の震えも激しさを増す一方で、その場から逃げ出すことも出来ない。
ただ涙だけは止め処なく溢れていた…………
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