殺人遊園地への招待状
-罪と罰-
~エルタワー 6階~
「あぁ………腹減ったぁぁぁ!!」
大声を出す隆に、沈んだ気持ちで無口だった皆も次々と口を開く。
「それに喉もカラカラだな。
いい加減、飲み物と食料を確保しないと何もされなくたって死んでしまう……」
「ちょっと雅人ぉ、餓死なんて今時マジありえねーっ!
無理無理!なんとかなんないの!?」
怒鳴り散らす沙耶香の後ろで、
「それに……トイレにも…行きたいかも。」
と、優子が恥ずかしそうに話す。
「みんな、見て!願いが届いたみたい!」
裕美が6階のフロアを指差すと、皆の顔に笑顔が戻る。
そこはなんとレストランのようで、大きな長方形のテーブルの上には純白のテーブルクロスが敷かれており、西洋風の食器類も並べられている。
等間隔に置かれた花瓶には生花も生けられていた。
奥の方には厨房も見える。
が、やはり人がいる気配は無い。
「マジかよーっ!よし、適当に冷蔵庫を漁ろうぜ!
この緊急事態じゃ勝手に食ったって誰も文句言わないだろ。
しかもほら、向こうにちゃ~んとトイレもあるし。
良かったな、優子!」
隆はニヤニヤしながら優子を見る。
優子は頬を膨らませ、怒って1人トイレへと向かった。
「ったく……お前は本当にしょうもない奴だな。
そろそろ大人になれよ。」
雅人は呆れて溜め息をつく。
「あぁ?別に恥ずかしがることねぇじゃん。
自然現象なんだからさ。
さーてと、何か食えそうな物はないかなぁっと!
ほら、雅人も食料探し手伝えよ!」
雅人と隆は厨房へ入って行った。
「食料確保は男子に任せて……
ねえ裕美、ちょっと2人で話しない?」
「えっ?あ、うん。」
沙耶香に促され、裕美はテーブルの端の椅子に腰を下ろした。
その隣に沙耶香が座り、裕美の右手を両手で包み込む。
「裕美はさぁ、彼氏が殺されちゃって……本当にいたたまれないよね。
私もう切なくて切なくて……
裕美の彼氏も辛かっただろうなぁ。」
沙耶香は延々、同情のような言葉をかけてくる。
そして視線がネックレスを捕らえた。
「そのネックレス、裕美の彼氏の思いが詰まってるのかな。
……ねえ裕美、それ……ちょっと貸してくれない?」
「え……?」
「お願い!ちょっとだけだから。
すぐ返すよ、ねっ?お願い裕美!」
何度も頭を下げて頼み込む沙耶香に根負けし、裕美はネックレスを渡した。
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