殺人遊園地への招待状
ピンポンパンポーン
[お食事をお楽しみ中の皆様。
本日のメインディッシュでございます『人間の頬肉の煮込み』は、お口に合いましたでしょうか。]
突然の館内放送。
そしてその内容に、皆、一斉に青ざめる。
「だ……騙されちゃ駄目!
人間の肉ならもっと固さと臭みがあるはすでしょ!?
私達を動揺させる為の罠だよ!」
「でも優子……もし本当に人間の肉だったら………」
隆は嘔吐しそうになる。
[ご迷惑をおかけしておりましたが、先程30階まで直通のエレベーターが復旧致しました。
折り入ってご連絡申し上げます。]
館内放送はここで終わった。
「……この微妙に丁寧な感じが腹立つんだよな……」
雅人はテーブルを叩き、舌打ちした。
「でもこれで一気に30階まで行けるんだね!」
裕美は『もしかしたらまだ他にも生存者がいるのでは』と期待していた。
1人でも多く、エルタワーを抜け出してほしいと心から願っていた。
「うぅ~…俺、なんかもう飯はいいわ。
腹ごなしに荷物でもまとめるかな。」
隆は胃の辺りをさすりながら席を立つ。
それに続き雅人も席を立ち、
「俺もそろそろ支度するか。
俺達はこれから必要になりそうな物を集めるけど、優子と裕美ちゃんはそのまま休んでていいからな。」
と、女性を気遣い、厨房へ向かい歩いて行った。
「うーん…気持ちはありがたいけど座っていても手持ち無沙汰だし…
裕美さん、やっぱり私達も手伝いに行かない?」
「うん、そうだね!男性陣だけじゃ持って行くものが偏りそうだし。」
2人は笑い合う。
今は少しでも、例えそれが架空のものでも笑顔でいたかった。
不安と恐怖に押し潰されないように………
~エルタワー 6階 エレベーター前~
「よし!パンとジャムと…水も5日分は持ったし……
これだけあれば何とかなるだろ。
あとは……優子、トイレは大丈夫か?」
「もう!隆!いい加減、怒るよ!
……さっき行っといたから大丈夫。」
その横で、裕美は念入りに荷物を確認する。
「一応、武器になりそうなナイフ、その他に役に立ちそうな物も持ったし……
うん、OK!」
「よーし!それじゃあ行くか!」
雅人が片腕を上げると、裕美は頷き皆の顔を見渡した。
「みんな……絶対……絶対生き延びようね!
もう1人も死んじゃ駄目!
ううん、全員死なせたりなんかしない!」
4人は円陣を組み、
「おーーーっ!!」
と気合いを入れると、エレベーターに乗り込んだ。
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