殺人遊園地への招待状
-終演-
……裕美は墓石の前に戻って来ている。
これまで4種の体感によって身体に刻み込まれた傷は年月が経った古傷のように痕として残っているだけなのだが、それでもチクチクと微かに痛みを感じていた。
なにより精神的にボロボロで思考回路も危うい状態に陥っている。
「つ…ぎで………さい…ご………
いき…なきゃ………生きる………生きる………」
裕美は泣いていた。
涙が溢れて止まらなかった。
「わ…た…し……頑張る…よ………」
視点が定まらずロボットのように口を動かすだけ。
裕美を支えているものは、皆と交わした『生きて帰る』という約束。
この約束が無ければ、痛みに耐えきれず裕美はとっくに自ら命を絶っていただろう。
最後の気力を振り絞り、5番目の墓石の前に立つ。
………………何も出て来ない。
更に墓石へ近づくが、これまでのように死体が飛び出して来ることは無かった。
裕美は墓石の周りを一周するが何も起きず、今度は隅々まで調べてみることにした。
すると墓石の裏側に『ここを掘って』と書かれた小さな文字を発見する。
その言葉通り下の土を手で掘っていくと、白く硬いものに指が触れた。
掘り起こしてみるとそれは頭蓋骨で、元々は眼球があった丸い窪みに何かを見つける。
「………なんで…こんなものが………」
真っ白な羽毛だった。
「羽………私の背中に残された火傷の痕も羽みたいって言われてたっけ………
……そういえば招待状が入っていた封筒に貼っていたシールも羽だったような………」
これは単なる偶然なのだろうか。
それとも何か意味があるのか……
「何か繋がりがある……?羽といえば……鳥?」
裕美は考えようと試みるが、頭痛に襲われ思うように思考することが出来ない。
「駄目だ……疲れてそれどころじゃないや………
今はとにかく…最後の体感を終わらせてしまわないと………
でも……どうやって?」
その瞬間、頭蓋骨が破裂し砕け散ると、周りの景色が一変した。
「………!!こ、ここはあの時の………」
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