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ママBOY1

第13話 不幸が続き過ぎるの巻

(その1)

10月、礼子は弥生だけのイラスト集を初めて本にして出版した。

そして礼子は3歳年下の光と結婚する。

光は新しく住むマンション近くのラーメン屋で働くことにした。



10月中旬ころ、もんじゃ「弥生」の店に電話があり、いっしょに住んでいるマックの祖父が出た。

この日はマックと百合、弥生の3人は店を休んでひさしぶりのドライブに出ていたのだった。

店の方は「3日休業」の看板が出ていた。

祖父「はい、何ですか?」
男「おたくのお孫さんね。車で事故を起こしてしまって、今大変なことになってるんですよ。」
祖父「はあ・・・ほんとうですか・・・」
男「ぶつかった相手の1人が死んでしまって、このままだとかなり厄介な事になりますよ。」
祖父「それは困ったことじゃの。」
男「で、相手の方が、今日中に示談金500万振り込んでくれたら示談にすると言ってるんでね。」
祖父「は、はい。わかりました。」

祖父はマックが事故を起こしたという振込詐欺に遭い、言われるままにお金を振り込んでしまった。
マックが頑張って稼いだ店の500万円が・・・消えた!!



3日後マック達が元気に帰宅した。

弥生「おじいちゃん、ただいま。」
祖父「あ、あれえ、大変だったな。」
マック「やあ、じいちゃん。」
祖父「真人、お前事故を起こしたからって、大丈夫なのか?」
マック「事故?何のこと??」
祖父「お前たちが出かけた日に電話があってな、事故を起こしたから、示談金を振り込んでくれと言うて・・・」
百合「おじいさん、それ嘘ですよ。流行の振込み詐欺じゃないの。」
マック「そ、そうか。でじいちゃん、お金は?」
祖父「そりゃ、振り込んださ。」
マック「ありゃ・・・」

祖父はここでやっと自分が詐欺に遭ったことを知った。

せっかく店を改装するために蓄えていた500万円だったが、こればかりは仕方がなかった。

再び一から貯めることにした。


2ヶ月後に祖父は発作で病死する。
実はあの日以来劇薬を多用していた事が後でわかったのであった。




12月25日、この年は不幸なことが続いて、ちょっと暗いクリスマスになった。

百合「今日はちょっと冷えるなあ・・・」

上着を羽織った百合がクリスマスケーキを冷蔵庫から出していた。

百合「あ、しまった。ローソクがないわ。」

百合は思い出したかのように、

百合「弥生!」
弥生「なあに?」
百合「隣に行ってローソク買ってきて。」
弥生「ケーキに刺すの?」
百合「そうだよ。ママ寒がりだから外に出る勇気がないの。」

弥生は笑いながら、

弥生「わかった。」

弥生は隣にある100均の店「いたっく100」に行った。レジに店長の山中さんがいた。

弥生「こんにちは。」
山中「ああ、いらっしゃい。」
弥生「おじさん、ローソクある?」
山中「もしかしてクリスマスのかな?」
弥生「そうそれ。」
山中「ちょっと待って。」

店長はいくつかの種類を出してきた。

弥生「うーん、これがいい。」
山中「はい、じゃ100円。」
弥生「おじさん、お店の名前『いたっく』ってどういう意味なの?」
山中「ああ、これね。『至れり尽くせり』を短くしたんだよ。」
弥生「ふうん??」

言われてもまったく訳がわからなかった弥生はローソクを買って戻ってきた。

百合「来年はきっと良い事があるよ。ね、弥生。」
弥生「うん、そうだよ。また頑張って絵を描く。」
百合「ほら、弥生もこう言ってるじゃないの。」
マック「う、うん、そうだね・・・」
弥生「パパ頑張れ!」
百合「パパ頑張れ!!」
弥生「パパ頑張れ!」
百合「パパ頑張れ!!」
・・・・・・・

弥生と百合の2人はマックに向かってずっとハモっていた。
百合が昔集めたステンドグラスの置物やガラス細工が窓際に並べられていた。

そして、祖父の仏壇には小さなろうそくがケーキの上で静かに揺れていた。
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プロフィール

ニックネーム
大野竹輪
(おおの ちくりん)
性別
活動地域
関西
自己紹介
毎日想像している世界を全て文字に変換して、それを編集しながら、日々悩みながら、生きています。
趣味
おおむね、ライターです。
(笑)
特技
人は「マルチ」と呼びますが、自分ではわかっていません。
職業
ライター

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